我が青春のYMO


音楽誌が書かないJポップ批評 (30) YMO &アーリー80's大全 (別冊宝島 885)音楽誌が書かないJポップ批評 (30) YMO &アーリー80's大全 (別冊宝島 885)
(2003/09)
不明

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 別冊宝島885『YMO&アーリー80’s大全』(宝島社/1400円)を購入。
 おなじみ、「音楽誌が書かないJポップ批評」の最新刊。今年結成25周年、「散開」(解散に非ず)から20年の佳節を迎えたYMO――イエロー・マジック・オーケストラの大特集である。

 最近の別冊宝島にはまったく食指が動かない私だが、これは「買い」だ。非常によくできている。

 1980年代前半といえば、私にとっては10代後半。まさに〝青春〟にあたる。なかんずく、当時の私がいちばん夢中になっていたのがYMOだから、このムックはもう、私にとっては涙が出るくらい懐かしい1冊である。

 ヴァージョン違いも含めて全公式曲を詳細に解説した「YMO全曲解説」、メンバー3人のアーティスト像に多角的に迫る「メンバー・プロファイリング」、YMO周辺文化のグラフィティ「アーリー80’s YMO文化曼荼羅」など、どのコーナーもすこぶるていねいな作り。

 宝島社(当時はJICC出版局)は1980年代サブカルチャー・シーンを牽引した出版社でもあるから、これは同社がやるべくしてやった企画であり、非常にリキが入っている。

 ただし、最近になって追体験でYMOを聴き始めたという若いファンにとっては、なんのことやらさっぱりわからない記述がテンコ盛りだろう。これは、YMOをリアルタイムで体験した我々世代のための、思いきりノスタルジックな1冊である。

 私は、YMOのレコード(当時はまだCDが普及していなかった)はもちろん全部買ったし、『OMIYAGE』も『SEALED』も買った。キョージュがDJをつとめる火曜日の「サウンド・ストリート」は欠かさず聴いたし、私の田舎ではなぜか市民会館で上映された『プロパガンダ』も観に行った。「散開」ライヴを観に行けなかったことが、いまも悔いの残る痛恨事である。

 え? なんのことやらさっぱりわからない?
 そういう人には、このムックはオススメできない。が、「あ~、私もサンスト聴いてたよ~!」という人なら、絶対オススメ!
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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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