13星座占星術はどこへ?


 じつを言うと、私は星占いの本のゴーストライターをやったことがある。それも2度も。だから、信じてはいないけどわりとくわしいのだ。

 だいたい、星占いなんてものすごくいいかげんなもんである。
 「天秤座の人はバランス感覚が優れている」(天秤だから?)とか、「乙女座は潔癖」(乙女だから?)とか、「双子座は二面性がある」(双子だから?)とか、星座別の性格判断なんて人をナメてるとしか思えないし。

 「同じ日に生まれた人が、同じ運命をたどらないのはなぜ?」という当然の疑問に対して、占星術の専門家はよく「それは、出生地などのほかの要素のちがいが影響するのだ」と言いわけする。でも、それなら星占いじゃなくて「出生地占い」じゃん。星の配置より出生地のほうが影響力大きいことになるんだから。

 そもそも、子どもの出生日なんて産婦人科医の気持ち一つで微妙に変わるわけで、「(陣痛)促進剤打って今日出しちゃいましょう」とか言われて出産早めたら、その子の運命変わっちゃうわけ? 同じ生命なのに? んなアホな。

 星占いを厳密にやるとしたら、出生日ではなく「受精日」で占うべきだね。これなら陣痛促進剤で運命変えられずに済む。

 ……などとイチャモンをつけるのも、ま、野暮な話である。たいていの人は、科学的根拠なんかないのは承知の上で楽しんでるのだから。

 ちなみに、私がゴーストで書いた星占いの本のうち1冊は、「13星座占星術」の本だった。
 覚えてますか? 「いままでの12星座占いは間違っていた!」という触れこみで、97年ごろに少し流行ったヤツ。
 さそり座といて座の間に「へびつかい座」を割り込ませるもので、そのせいでさそり座の期間はわずか1週間になってしまうという、珍妙な星占いであった。

 私はけっこう一生懸命その本を書いたのだけれど、13星座占星術はけっきょく定着せずに消えてしまった。なんだったんだろ、あれ。
関連記事

トラックバック

コメント

コメントを残す

Secret


Guide 

   →全記事インデックス

Profile 

前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

Counter 

メールフォーム

★私にご用の方はここからメールを下さい。

お名前
メールアドレス
件名
本文

最近の記事

マイ「神曲」ベスト100

カテゴリー

ブクログ・MY本棚

タイトルの由来

●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

Archives

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
本・雑誌
34位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
和書
23位
アクセスランキングを見る>>