嶽本野ばら『下妻物語』


下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん (小学館文庫)下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん (小学館文庫)
(2004/03)
嶽本 野ばら

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 嶽本野ばら著『下妻物語/ヤンキーちゃんとロリータちゃん』(小学館文庫/630円)読了。
 夏に観た映画版『下妻物語』がメチャメチャ面白かったので、原作も読んでみようと思ったしだい。

 映画は、細部こそ原作とは異なるものの、ストーリーの大筋は同じ。

 原作もバツグンであった。いやー、笑えた。
 嶽本野ばら(ちなみに男)って、男には読むに堪えない乙女チック小説の書き手だとばかり思っていたが、こんなにハジけた面白さをもつ作品を書く人だったとは……。

 文章に、誰にも真似のできない鉄壁の個性がある。「小説でこんな書き方アリ?」と言いたくなるほどの独創性。たとえば、ヒロインである孤高のロリータ少女・桃子の、こんなモノローグ。

【引用始まり】 ---
 病弱、情緒不安定は乙女にとってのステイタス。偶に学校の朝礼などで貧血で倒れる女のコがいますが、私はその姿を見る度に羨ましくて歯ぎしりしてしまうのです。(中略)酸いも甘いも噛み分けた人生経験豊富なレディになることなんて私は望みはしません。酸っぱいものは食べたくない。甘いものだけでお腹をいっぱいにして私は生きていくのです。それで虫歯になったら、私は泣きます。治療が必要になれば、恐いので全身麻酔をかけて貰います。ヘタレと罵られようが、女の子はそれで良いのです。
【引用終わり】 ---

 破天荒なギャグ満載のストーリーながら、友情物語としての「核」はきちんともっている傑作。
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「下妻物語 - ヤンキーちゃんとロリータちゃん」(嶽本野ばら)

「下妻のジャスコはあたいらにとって、最もシブい場所なんだよ。」「お前もこれから下妻で生きていくには、ジャスコのお世話になるに決まってる」(by イチゴ)のジャスコネタがお気に入りのワタクシ。気軽に読み始めたのでありますが、面白くて一気で読みきりました(風呂で

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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