町山智浩『底抜け合衆国』

2004年12月11日 13:41

  底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間の画像

 年末進行の修羅場をやっとくぐり抜けた。まだいくつか仕事が残っているが、年内は「平常営業」程度の仕事量。

 昨日は、ほぼ徹夜で原稿を仕上げたあと、朝から別の取材で京都へ。京都へ行くのは久々なのだが、日帰り取材なので観光する余裕なし。
 さすがに帰宅したらもうヘロヘロ。今日は昼まで爆睡してしまった。


 町山智浩著『底抜け合衆国/アメリカが最もバカだった4年間』(洋泉社/1500円)読了。
 「町山智浩アメリカ日記」でおなじみ、米カリフォルニア在住の映画評論家が、2000年から2004年にかけて各誌に寄せた「アメリカ・ネタ」のコラムを集めたものである。

 当然映画ネタが多いのだが、4年分のコラムを通読すると、「9・11」からイラク戦争へとつづく米国社会の激動が、背後に一本の線として浮かび上がる。「ブッシュ政権下で激変するアメリカ」をつぶさに描いたレポートとしても秀逸だ。

 2000年に書かれたコラムは「お笑いコラム」という感じなのに、著者の筆致はしだいに深刻の度を増していく。最後に収録された「華氏911日記」は、すっかり大マジである。

 長短さまざまな文章を収めているが、長いものほど面白い。短いコラムは総じて「こんな出来事がありました」という紹介だけに終わっていて、いまいち。

 前にも書いたが、私は、町山氏による正攻法の「アメリカ文化論」が読んでみたい。本書のような「コラムの寄せ集め」ではなく、大長編の本格的な「論」の形で……。絶対に面白いはずである。


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