『愛のコリーダ』『愛の亡霊』

愛のコリーダ 完全ノーカット版の画像


 「忙しいときほど、シメキリからの逃避のためブログ更新意欲が高まる」というようなことを小田嶋隆氏が書いていたが、私の場合、シメキリ山積みのときほど、本や映画に逃避したくなる。

 ゆうべは、話題の「パソコンテレビGyao」で、大島渚の『愛のコリーダ』と『愛の亡霊』をつづけて観てしまった。GyaoはCMが多くてウザイのでふだんは観る気がしない(2時間の映画を観るのに3時間くらいかかる印象がある)が、「シメキリからの逃避」にはうってつけなんだなあ。

 2本とも再見だが、最初に観た20代のときよりもはるかに面白く感じた。要は、ある程度年を食わないと真価がわかりにくいたぐいの映画なのだろう。

 とくに『愛の亡霊』は、土着のエロスとファンタジーの融合が素晴らしい。ヒロインの吉行和子も、見事に明治期の農村の女になりきっていて絶品だ。たしか淀川長治が絶賛していたけど、この年になって初めてこの映画のよさがわかった。

 最初に観たときには「貧相なブス」にしか思えなかった松田英子(『愛のコリーダ』のヒロイン)が、今回再見したらじつにいい女に思えたのには、自分でもビックリ。異性に対する感受性というのは、年齢とともに激変するものなのだなあ。

 ところで、最近またCMにも使われているクインシー・ジョーンズの「愛のコリーダ」は、ホントにこの映画からインスパイアされたものなのだろうか?
 いい曲ではあるが、いったい、この映画のどこをどう観たらあんな能天気なディスコ・サウンドになるのか? もしもあの曲が『愛のコリーダ』のエンディング・テーマに使われたら、映画のすべてがぶち壊しになるであろう。アメリカ人の感性はよくわからん。
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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴32年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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