雪に似合う曲ベスト11


クリスタル・サイレンスクリスタル・サイレンス
(2011/06/22)
チック・コリア&ゲイリー・バートン

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 「20年ぶりの大雪」なのだそうだ。東京も雪景色。
 こういう日に似合う曲を、CD棚の前であれこれ選んでみた。順不同。

ジョニー、ルイス&チャー「You Keep Snowin'」


 ピンククラウドの前身ジョニー、ルイス&チャーの名盤『OiRA』の一曲。雪の降らない地方に住む者が久々に雪を見たときの高揚感を表現している……ような気が。

チック・コリア&ゲイリー・バートン「クリスタル・サイレンス」


 ピアノとヴァイヴ(ビブラフォン)のデュオ・アルバムのタイトルナンバー。タイトルどおり、静謐で透明な美しさ。
 同じジャズ系著名ヴァイヴ奏者でも、ゲイリー・バートンの演奏はいつも冬っぽく、ボビー・ハッチャーソンの演奏はいつも夏っぽい。この差がどこから生まれるのか、不思議。

上野洋子「Shmuzzle」


 元ザバダックの歌姫が、多重録音によって自らの美声をパズルのように織り上げたアルバム『Puzzle』の一曲。雪の街を飾るイルミネーションのような、きらびやかな冷たさ。

スザンヌ・ヴェガ「クラッキング」


 デビューアルバム『街角の詩』のオープニング・ナンバー。
 彼女の歌にはいつもひんやりとした孤独感が満ちているのだが、このデビューアルバムはなかでもとびきり“音の温度”が低く、冬のイメージに満ちている。この曲にも「歩道の氷」なんてフレーズが出てくる。

矢野顕子「星の王子さま」


 『ピアノ・ナイトリィ』の一曲で、薬師丸ひろ子への提供曲のセルフカバー。
 彼女のピアノ弾き語りアルバムのうち、この『ピアノ・ナイトリィ』は抜きん出て冬っぽい。冬を歌った曲があるわけではなく、むしろ「夏のまぼろし」(鈴木祥子のカヴァー)なんて曲が入っていたりするのだが、それでも、全体は冬のイメージ。雪がしんしんと降る夜更けに暖かい部屋で聴くとぴったりのアルバム。

ジョニ・ミッチェル「コヨーテ」


 名作『逃避行』のオープニング・ナンバー。ジャコ・パストリアスのベースが美しい。
 かつて渋谷陽一が、「ジョニ・ミッチェルは雪の日の朝のようだ」と書いたことがある。「部屋が冷ややかな雪の予感に満ちた朝の緊張感、これがジョニ・ミッチェルの世界を連想させる」と……。
 同感である。そして、『逃避行』は彼女のアルバムの中でもいちばん雪の朝のような緊張感に満ちている。

キース・ジャレット『ケルン・コンサート』パート1


 言わずと知れた名盤。冒頭の静謐な詩情に満ちたピアノは、雪景色にぴたりとハマる。
 この冒頭部分は、ニコラス・ローグの映画『ジェラシー』に使われていて、私はこの映画でキース・ジャレットに出合った。

ベン・ワット「何でもないよ」(some things don’t matter)


 「エヴリシング・バット・ザ・ガール」の片割れ、ベン・ワットの最初のソロ・アルバム『ノースマリン・ドライヴ』の一曲。ギターとヴォーカルがひんやりと冷たくて心地よい。「真冬のボッサ」といった趣。


ジェネシス「スノーバウンド」


 1978年のアルバム『そして3人が残った』の一曲。このアルバム全体が雪の日に合うのだが、中でもこの曲はスノーマンのことを歌ったもの(!)なので、ベストマッチ。一面の雪景色を極光(オーロラ)が照らすような、荘厳なる哀切。

ヴァージニア・アストレイ「サム・スモール・ホープ」


 「メロウ・イングリッシュ・サロン・ミュージックとブライト・ポップ・アピールのブレンド」などと評されたイギリスの女性シンガーの、1986年の3作目のオープニング・ナンバー。坂本龍一がプロデュース/アレンジで全面バックアップし、この曲はデヴィッド・シルヴィアンとのデュエットになっている。
 イングリッシュ・ガーデンにしんしんと雪が降り積もる、といった趣。

U2「ニュー・イヤーズ・デイ」


 U2の初期のアルバムはどれも雪に似合うが、なかでも、この曲を収めた『WAR』はベストマッチ。エッジのギターは荒涼たる雪景色のよう(この曲を雪景色の中で演奏する寒そうなPVがあったはずだが、YouTubeで見つからず)。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。ライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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