『イコライザー2』



 『イコライザー2』をDVDで観た。



 デンゼル・ワシントンが、「現代の必殺仕置人」ともいうべき元CIA工作員を演じたクライム・アクションの続編。
 1980年代の同名テレビドラマの映画化だそうだが、ドラマ版の日本での題名は『ザ・シークレット・ハンター』(私は観たことがない)。

 「地味な職業に就いた一見平凡な男が、じつは凄腕の殺人マシーンで……」という、よくあるパターンの映画だ。
 ただし、スティーヴン・セガールの『沈黙』シリーズなどの類似作と比べると、主人公が物静かで知的な印象なので、アクション場面との落差がいっそう鮮やか。

 正編もそうだったが、このシリーズはスタローン、セガール等の〝おバカ系アクション〟とは違い、全体に地味で渋いところがよい。主人公の一人暮らしの様子などをじっくりと描き込んで、リアルなのだ。

 正編では主人公の仕事はホームセンターの店員で、店にあるものをなんでも利用して敵を倒していくプロセスに工夫と面白さがあった。
 今回、主人公の仕事はタクシードライバー(前作で店で大暴れしてしまったから、転職を余儀なくされたのだろう)なので、その点の面白さはなくなったが、相変わらず敵の倒し方などのアクション場面に工夫がある。

 正編では、行きつけのダイナーで仲良くなった年若い娼婦(クロエ・グレース・モレッツ)にひどい仕打ちをしたロシアン・マフィアを、主人公マッコールが皆殺しにした。
 今回は、正編にも登場したCIA時代の上官で親友のスーザン(メリッサ・レオ)が、何者かに殺されてしまう。その復讐のために立ち上がり、真相を突き止めたマッコールは、CIA時代の工作員仲間4人と戦う羽目になる。
「スーザンを殺したお前たちを、全員殺す。一度しか殺せないのが残念だ」と、静かな口調で宣戦布告する場面がカッコいい。



 前作同様に地味で渋い面と、前作より派手になった面が半々で同居している。
 とくに、クライマックスの嵐の中の対決は西部劇の伝統を感じさせ、ド派手だ。

 正編が気に入った人なら楽しめる、よくできた続編だと思う。

■関連エントリ→ 『イコライザー』

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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