『アトミック・ブロンド』



 『アトミック・ブロンド』をDVDで観た。


 
 予告編などの印象から、もっと突き抜けたおバカ系スパイ・アクションかと思っていたら、意外にシリアス。
 女スパイのヒロインを演ずるシャーリーズ・セロンのアクションも、けっして「人間離れした強さ」という印象ではない。むしろ、体力で勝る男たちを倒していくうちに、しだいに疲弊してボロボロになっていく感じがリアルだ。
 『アンダーワールド』シリーズのケイト・ベッキンセイルのような非現実的カッコよさよりも、カッコ悪さすれすれの「生身の迫力」を選ぶあたり、シャーリーズ・セロンらしい。

 ただ、ストーリーがわりとモッサリとしていて、スパイ映画に不可欠の洒脱さに乏しい。けっこう泥臭い。
  「女007が誕生した」という言葉で本作を評した雑誌があったが、「007シリーズ」のような軽快さを期待すると、肩透かしを食うだろう。

 89年のベルリンが主舞台とあって、80年代中心の洋楽ヒットがてんこ盛りな点は、世代的にすごく懐かしい。でも、デヴィッド・ボウイを2曲も使うなら、いわゆる「ベルリン三部作」からの曲も使って欲しかったな。「ヒーローズ」とか。
 まるでMTVを映画にしたかのように、使用曲のテンポに映像のほうを合わせる作りは、『ベイビー・ドライバー』に近い。

関連記事

トラックバック

コメント

コメントを残す

Secret


Guide 

   →全記事インデックス

Profile 

前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。54歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

Counter 

メールフォーム

★私にご用の方はここからメールを下さい。

お名前
メールアドレス
件名
本文

最近の記事

マイ「神曲」ベスト100

カテゴリー

ブクログ・MY本棚

タイトルの由来

●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

Archives

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
本・雑誌
23位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
和書
18位
アクセスランキングを見る>>