『ジョン・ウィック:チャプター2』



 『ジョン・ウィック:チャプター2』をDVDで観た。



 キアヌ・リーブス演ずる、凄腕で寡黙な元・殺し屋(引退したのに、否応なしに殺しの世界に引き戻される)の復讐劇を描いた、『ジョン・ウィック』の続編。

 前作は犬が殺される場面があって(愛犬を殺された見返りに、ウィックは悪党どもを皆殺しにする)、犬好きとしてはそこがつらかったのだが、今回は新しい愛犬が最後まで殺されないので、ホッとした。

 前作の復讐からわずか5日後に話が始まる設定なのに、ジョン・ウィックはまたもや殺しの世界に引きずり込まれ、依頼を断って自宅を焼かれてしまう。

 ……で、そこから紆余曲折あって、けっきょくニューヨークの裏社会を取り仕切るマフィアのボスと、たった一人で全面対決することになる。

 スケールは前作より大幅アップ。ローマとニューヨークを主舞台にくり広げられる、凄絶なアクション。
 全編にわたって荒唐無稽だが(ニューヨークの街頭や地下鉄でバンバン殺し合いをしているのに、警官が一人も現れなかったり)、細かいことを気にしなければ、アクションはリアルかつ緻密で楽しめる。

 ジョン・ウィックが、一人でものすごい数の敵を殺す。銃器とナイフと車、さらにはエンピツなど、その場にあるモノを駆使して……。


↑この「KILL COUNTER」によれば、本作でウィックが殺した数は128人!

 血なまぐさいストーリーなのに映像は美しく、細部がいちいちゴージャスでスタイリッシュ。
 たとえば、殺し屋の仕事のためにピッタリの武器を選ぶ、優雅な〝銃器ソムリエ〟なんてのも登場する。
 また、クライマックスの銃撃戦は、なんとニューヨークの現代美術館の中が舞台だ(展示作品はみんなボロボロ)。

 ストーリーの整合性とかをマジに考えてはいけない、ある意味おバカ映画。でも、私は好きだ。

 キアヌ・リーブスのアクションがいちいちキマっているし、唖者の美しき女殺し屋を演じたモデル兼女優のルビー・ローズも、とてもカッコイイ。

 ところで、『ジョン・ウィック』シリーズには「プロの殺し屋たち専用の会員制ホテル」が登場して重要な役割を果たすが、これは平山夢明の代表作『ダイナー』の主舞台が「プロの殺し屋専門の会員制ダイナー」であったことを彷彿とさせる。

 平山の『ダイナー』が2009年刊で、『ジョン・ウィック』が2014年の映画だから、映画のほうが影響を受けたのかも。それとも、この種の設定には先例があるのだろうか?

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。54歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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