ホーキング青山『考える障害者』



 ホーキング青山著『考える障害者』(新潮新書/778円)読了。

 先天性多発性関節拘縮症により、生まれたときから手足が使えない重度障害者のお笑い芸人である著者が、自らの経験をふまえ、本音バシバシで綴る障害者論。

 読む前に想像していたよりもはるかによい本だった。随所に適度な笑いがあって面白いし、リーダビリティも抜群。
 本人が書いたのだとしたら、著者の文才はなかなかのものだと思う(※)。

※出版界の最近の傾向として、ライターが話を聞いてまとめた本の場合、奥付などに構成者が明記されることが多くなってきた。本書は構成者の名がないから、おそらく本人が口述筆記等で書いたものだと思われる。とはいえ、構成者の名がないからといってライターが介在していないとは限らないのだが……。

 ホーキング青山さん、昔一度取材したことがある(もう20年近く前になるか)。舞台等での印象よりも、ずっと真面目な方だと思った。

 本書を読むと、「明晰な知性の人」でもあるという印象を受ける。
 とくに、乙武洋匡氏に対する複雑な思いを綴ったくだりや、「やまゆり園事件」について論じた部分は素晴らしい。この著者にしか書けない鋭い分析に満ちている。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。54歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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