アイン・ソフ『妖精の森』



 アイン・ソフの『妖精の森』(キングレコード/1404円)をゲット。

 アイン・ソフは、いまも活動をつづける日本のプログレ/ジャズ・ロック・グループ。この『妖精の森』は、1980年に発表された彼らのファースト・アルバムだ。
 過去にも何度かリイシューされては、そのつどすぐに品切れ状態になり、中古盤が高値を呼んでいた。

 このたび、何度目かのリイシューがなされ、わりと廉価だったので買ってみたしだい。

 私は彼らの1986年のセカンド・アルバム『帽子と野原』を愛聴してきたが、このファーストはYouTubeで断片的に聴いたことがあるのみだった。

■関連エントリ→ アイン・ソフ『帽子と野原』

 順序が逆になってしまったが、やっとファーストを通して聴くことができた。

 日本のプログレにはオール・インストのバンド自体が少ないし、このアイン・ソフのように英国カンタベリー系ジャズ・ロック路線のバンドとなると、さらに少ない。
 ジャズ・ロック好き、カンタベリー系好きの私としては、アイン・ソフの音は好みど真ん中。セカンドもよかったが、このファーストはさらに素晴らしい。

 私は、一部のJプログレ・バンドのナルシスティックな耽美趣味が苦手だ。
 本作も、ジャケットやタイトルの印象から、耽美的でナルシスティックなプログレを想像する向きもあるかもしれない。

 が、実際に聴いてみれば、耽美的というよりも知的で優雅。ナルシスティックというよりも、淡いユーモアを湛えた流麗なサウンド。そして、リズム・セクションがタイトかつ硬派でカッコいい。

 複雑な曲構成と、隅々まで入念に作り込まれた音。ゆえに、くり返し聴くほどに細部の面白さが見えてきて、ヘビロしても少しも聴き飽きない。噂に違わぬ名盤だ。


↑アルバム中、最もテクニカルな疾走チューン「クロスファイア」。
 
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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。54歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

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●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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