『君の名は。』



 いまさらながら、『君の名は。』を初めて観た。今日から映像配信/レンタルが開始されたので。

 世界的大ヒットを記録しただけのことはあって、とてもよくできている。
 リアルな背景描写とキャラクターの適度なデフォルメの絶妙なバランスなど、アニメとしての美点も数多い。

 ストーリーの底流になっている「運命の赤い糸」伝説(赤い組紐に置き換えて、わざわざ視覚化されているところがうまい)は、中国発祥で東アジア全般に広く伝播しているのだそうだ。
 してみると、この映画が中国及びアジア各国でも大ヒットしたのは、そこに一つの要因があったのかも。

 「赤い糸伝説」を持ち出すまでもなく、「あたかも自分の半身であるかのような、完璧に理解し合える『たった一人の運命の人』が、世界のどこかにいる」という幻想は、人間がウブなうちは誰しも抱いているものだろう。

 その幻想が21世紀的意匠のもとに巧みにストーリー化されているのだから、大ヒットしたのも当然だ。
 この作品は、人がまだイノセントなころに抱いていた“恋愛感情の原初形態”とでもいうべきものを、思い起こさせるのだ。

 まあ、「運命の人なんて、どこにもいない」と苦く覚ってしまったオッサンの私には、観ていてこそばゆいような作品だったけど。

関連記事

トラックバック

コメント

コメントを残す

Secret


Guide 

   →全記事インデックス

Profile 

前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

Counter 

メールフォーム

★私にご用の方はここからメールを下さい。

お名前
メールアドレス
件名
本文

最近の記事

マイ「神曲」ベスト100

カテゴリー

ブクログ・MY本棚

タイトルの由来

●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

Archives

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
本・雑誌
34位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
和書
23位
アクセスランキングを見る>>