松林薫『「ポスト真実」時代のネットニュースの読み方』



 昨日は、取材で京都へ(日帰り)――。6月は2度目の京都。

 「せっかく京都に行くのだから、少しは観光しないともったいない」という“ドケチのスピリット”を発動させ、取材が終わったあとで世界遺産の「平等院」を観に行った。
 はるか昔、中学校の修学旅行でも観たような気がする。が、まるで覚えていないので初めて観たのと同じことである。

 修学旅行の中学生や外国人観光客に混じって、一人でじっくりと観て回る。
 「鳳凰堂」も拝観し、院内博物館である「鳳翔館」も観る。いずれも、一見の価値はあった。仏像の精緻な彫刻がすごい。

 取材した方(京都人)から、「平等院に行くのなら、ついでに宇治上神社も観たほうがいいですよ。すぐ近くだし、あれも世界遺産だから」というアドバイスをいただいたので、宇治上神社にも行ってみた。

 宇治川あたりの雰囲気もよかった。川の流れ(意外と激しい)を見ながらボーッとしていたら、悠久の時の流れが感じられ、心安らいだ。


 行き帰りの新幹線で、2冊本が読めた。
 そのうちの1冊が、松林薫著『「ポスト真実」時代のネットニュースの読み方』(晶文社/1728円)。

 この著者(元『日経』記者で、いまはフリー)の本は、昨年に出た『新聞の正しい読み方』がとてもよかった。本書は、その続編のような趣の一冊。

 タイトルになっている「ポスト真実(POST-TRUTH)」の解説にあたるものは、じつは一部のみ。それ以外の章は、「ネット時代のメディア・リテラシー入門」という感じの内容である。

 ネット時代になったことで、ジャーナリズムがどう変容したか(しつつあるのか)を論じた、秀逸なジャーナリズム論としても読める。

 前著でも感じたことだが、この著者は、高度な内容を平明に語る知的咀嚼力が素晴らしい。新聞ジャーナリズムの世界と一般人を結ぶ「インタープリター」として優れている。
 書くものの幅をもっと広げれば、「次代の池上彰」になり得る逸材ではないか。 

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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