アイソトープ『Live at the BBC』



 アイソトープの『Live at the BBC』を中古で購入し、ヘビロ中。

 アイソトープは、1970年代中盤に3枚のアルバムを発表して解散した、ブリティッシュ・ジャズ・ロック・グループ。
 ブランドXに近い、イギリス特有の陰影を帯びたジャズ・ロックを聴かせる。ただし、ギタリストのゲイリー・ボイルが中心なので、ブランドXに比べてギターの比重が高い。

 本作は、2004年に突如発表された発掘ライヴ音源集。タイトルのとおり、BBCの音楽番組に彼らが出演した際の演奏を集めたものだ。
 1973年から77年にかけての音源で、最後の3曲はゲイリー・ボイルのソロ名義。ゆえに、アルバムの原題は「ISOTOPE AND GARY BOYLE」名義になっている。

 ジャケットはブートレッグぽいチープなものだし、一見、いかにも「寄せ集め音源のコレクターズ・アイテム」という印象だ。
 なので、あまり期待せずに聴いたのだが、これがじつに素晴らしいライヴ・アルバムだった。

 むしろ、どの曲もオリジナルアルバムよりも迫力ある演奏となっている。
 ゲイリー・ボイルのギターは冴え渡っているし、リズムセクションも素晴らしい。とくに、ドラムスは手数が多くて最高である。

 初めて聴いたときのハードドライヴィンな爽快感と、くり返し聴くほどに細部のよさがわかってくるスルメ的味わい――両方を兼ね備えたアルバム。
 ブリティッシュ・ジャズ・ロックのライヴ盤としては、ブランドXの名盤『ライヴストック』に匹敵する出来だろう。

 素晴らしいギタリストであるわりには、いまいち目立たないし知名度も低いゲイリー・ボイルだが(もう少しルックスがよければギター・ヒーローだったろうに)、もっと再評価されてしかるべきだと思う。


↑「Almond Burfi」。これは、ゲイリー・ボイルのソロアルバム『ザ・ダンサー』に入っていた曲。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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