倉地克直『江戸の災害史』



 今日は、東大大学院教授のロバート・キャンベルさんを取材。都内某所のご自宅にて。

 キャンベルさんとは初対面である。
 日本語がご堪能、などというレベルを飛び越えて、我々日本人よりもはるかに深く、日本語と日本文学を理解されている方である。「いやはや、すごいものだ」と、お話を伺いながら感嘆。

 倉地克直著『江戸の災害史――徳川日本の経験に学ぶ』(中公新書/929円)を読んで取材に臨む。
 この本自体はキャンベルさんと直接関係ないのだが、今回の取材テーマの関連資料として。

 前に当ブログで『地震の日本史』(寒川旭)という本を取り上げたが、本書は地震だけではなく、火山の噴火・大火・津波・飢饉などさまざまな災害を広く扱っている。逆に時代レンジは狭まり、日本史全体ではなく、江戸時代300年に的を絞っている。
 2冊を併読すると、いっそう勉強になると思う。

 江戸時代は、大きな戦乱がなかったという意味では平和な時代だったが、一方では大災害が矢継ぎ早に起きた時代であった。
 その災害に人々がどのように立ち向かったのかを、幕府・各藩・地域社会・各家庭という4つのレイヤーから描き出して、読み応えがある。いまでいう「自助・共助・公助」が、江戸時代にもあったのだ。

 飢饉こそないものの、それ以外は江戸時代同様に災害が頻発する現在の日本――。そこに生きる我々にとって、江戸時代の災害対策の智慧から学ぶべきことは多い。 

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。ライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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