たーし『ドンケツ』



 昨日は、都内某所でプロバスケットボール選手の田臥勇太さんを取材。
 言わずと知れた、日本人初のNBAプレイヤーとなった「生ける伝説」である。

 私はバスケのことはほとんど何もわからないのだが、一夜漬けであれこれ勉強して臨む(スポーツ誌の取材ではないので、専門的なことは聞かないし)。
 「生き馬の目を抜く」という表現がピッタリの、NBA時代のすさまじい競争社会ぶりに、強烈な印象を受けた。



 たーしのヤクザマンガ『ドンケツ』(ヤングキングコミックス)の、既刊1~17巻を一気読み。「LINE マンガ」で無料で読める1~3話を読んだら面白かったので、手を伸ばしてみたもの。

 主人公「ロケマサ」の凶暴な風貌(上に貼った第1巻のカバー画のキャラ)がすごい。ヤクザマンガの歴史の中でも、これほど「カッコよさ」から遠いルックスをした主人公はほかにいないだろう。フツーのヤクザマンガなら“主人公の敵役”の顔である。

 ところが、外見も中身も凶暴そのもののロケマサが、読んでいるうちにだんだんカッコよく見えてくるのだ。

 ストーリーはわりと荒唐無稽。にもかかわらず、ヤクザ社会のディテールは非常にリアルだ。
 いや、私にとってはよく知らない世界だから、「非常にリアル」かどうかの判定は厳密にはできないわけだが、少なくとも「リアルだ」と感じさせる描き方をしている。
 ヤクザ専門ライターの鈴木智彦も、次のように評価している。





 鈴木は、『SPA!』に寄稿した「ヤクザを描いた映画や漫画、本職の人はどの作品がお好き? 」という記事でも、次のように書いている。

 現在、どの事務所にいってもみかけるのが、『ドンケツ』(少年画報社)というヤクザ漫画だ。去年、全国のヤクザたちにアンケートをとった際も、ダントツの人気を誇っていた。元来、ヤクザだからといって、ヤクザ作品ばかりを鑑賞するというわけではない。にもかかわらずここまで現役から支持される作品も珍しい。



 強烈な暴力描写が頻出するのだが、その大半が素手で殴りあう「ステゴロ」である点に美学を感じるし、エロ描写は皆無である点も好ましい。つまり、わりと「硬派」なヤクザマンガなのだ。
 あまり陰惨にならず、乾いた笑いが随所にある点もよい。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。ライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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