『東京オアシス』



 今日は、井上靖の長女・浦城いくよさんを取材。
 浦城さんは4年ほど前にも一度取材したことがあるのだが、先月に初の著書『父 井上靖と私』(ユーフォーブックス)を上梓されたので、今回はその著者インタビューである。
 映画『わが母の記』では、ミムラが演じていた「郁子」が、浦城さんにあたる。

 『父 井上靖と私』はとてもよい本だ。とくに、井上靖の小説に対する鬼気迫る情熱を感じさせるエピソードが随所にあり、胸打たれた。


 DVDで『東京オアシス』を観た。黒木華の映画初出演作にあたる、2011年作品。

 3つのエピソードをつないだ、オムニバス的な構成。主演の小林聡美だけがすべてのエピソードに登場し、3つを1つにつなぐ役割を果たす。
 最初のエピソードでは正体不明だった小林聡美が、2つめ、3つめのエピソードでだんだん具体的な人物像になっていく……という構成はなかなか気が利いている。

 だが、映画として面白いかといえば、まったく面白くない。義理で買ったチケットで青臭い学生演劇を観せられたときのように、鼻白んでしまった。

 思わせぶりだが空疎なセリフの連続。
 スカした演出も鼻につく。 「あえて間を外し、余白を作る演出をする私、センスいいでしょ」という監督(松本佳奈・中村佳代)のドヤ顔が透けて見えるようだ。

 ま、私は黒木華(“エピソード3”のヒロイン的扱い)目当てで観たのだから、べつにいいけど。
 いまから5年前の黒木華は、映画初出演のせいか演技もやや硬く、磨かれざる原石という趣だ。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。ライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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