2015年に聴いた音楽BEST10



 2015年のBEST10、今日はまず音楽(CDアルバム)編である。
 ふだんは70年代ロックなど古い音楽を聴くことのほうが多い私だが、ここでは今年発表されたアルバムに絞る。

 順不同。当ブログにレビューを書いたものについてはリンクを貼る。

KIYO*SEN『DUOLOGY』
――KIYO*SEN(キヨセン)は、「カシオペア3rd」のオルガニスト・大高清美と、天才少女ドラマー・川口千里(いまは早大生)が組んだユニット。
 昨年も彼女らのファースト・アルバム『Chocolate Booster』をマイ・ベストワンに選んだのだが、このセカンドも最高の仕上がり。ファーストにあった「もろELP」な曲はなくなり、プログレ色が薄れたが、その代わりにポップな疾走感が全編をつらぬき、バツグンのカッコよさ。もっともっと売れてしかるべきユニットだ。

■関連エントリ→ KIYO*SEN『Chocolate Booster』

モンキー・ハウス『ヘッドクォーターズ』
――モンキー・ハウスは、「カナダの冨田ラボ」ドン・ブライトハウプトによるワンマン・プロジェクト。スティーリー・ダン~ドナルド・フェイゲンが好きな人にはたまらないアルバム。

矢野顕子『Welcome to Jupiter』
――「オトナ・テクノ」第2弾とのことだが、第1弾に当たる前作『飛ばしていくよ』よりも曲の出来が素晴らしく、古くからのファンも納得の仕上がり。

狭間美帆『タイム・リヴァー』
――ジャズ界のホープが、ファースト・アルバム『ジャーニー・トゥ・ジャーニー』から3年を経て放ったセカンド。
 今回も知的でエレガントなジャズを聴かせる。クラシックの豊かな素養の上にジャズを学んだ人ならではの、隅々にまで緻密な計算が感じられる音楽。それでいて、少しも堅苦しくも難しくもなく、ポップで色彩感豊か。

■関連エントリ→ 狭間美帆『ジャーニー・トゥ・ジャーニー』

GLIM SPANKY『SUNRISE JOURNEY』
――新人離れした風格を感じさせる初フル・アルバム。ブルージーで情感豊かなギターが核となったサウンドに、「ジャニスの再来」とも呼ばれる松尾レミの声が乗るとき、時代を超越した「本物のロック」が生まれる。
 多彩な楽曲はどれも質が高く、松尾がソングライターとしても傑出した存在であることを印象づける。

きのこ帝国『猫とアレルギー』
――メジャー初アルバム。インディーズ時代よりもポップ度が上がり、一般受けしやすい音になったが、根底にある先鋭性は不変。
 浮遊感と疾走感を併せ持つサウンドに載った美メロ、ウィスパーボイスなのに凛とした強さを感じさせるヴォーカル、私小説的なのに随所に日常を超越するきらめきを感じさせる歌詞……捨て曲なしの充実作だ。

リッチー・コッツェン『カニバルズ』
――リッチー・コッツェンには元々、ハードロック志向と、ファンクやソウルなどの黒人音楽志向の両面がある。過去のソロ作では2つの志向性の間を揺れ動いてきたが、いまやっているバンド「ザ・ワイナリー・ドッグス」がストレートなハードロックであるせいか、本作は黒人音楽志向がぐっと強まった。
 全体にファンキーでポップ。ヴォーカリストとしてのリッチーの魅力が、過去のどのアルバムよりも見事に開花している。彼が敬愛するプリンスの影響も顕著なアルバム。

Char『ROCK十(ロック・プラス)』
――還暦記念として、12人の大物アーティストたちとコラボしたアルバム。「企画もの」的な安直さは微塵もなく、一枚のロック・アルバムとして充実の内容である。

■関連エントリ→ Char『Rock十 Eve~Live at Nippon Budokan』

サイモン・フィリップス『プロトコルⅢ』
――世界最高峰のドラマーによる、激しくも美しい傑作ジャズ・ロック・アルバム。ドラムスが主役の作りになってはいるが、バンドとしてのアンサンブルも十分に練り上げられたサウンド。心地よい緊張感がずっと持続する。
 ちなみに、Amazonのプライムミュージックでは、このアルバムの前作『プロトコルⅡ』を含むサイモンのソロ作数枚が聴き放題になっている。

黒船『BREAKTHROUGH』
――ジャズと日本の伝統芸能を融合させた、「クールジャパン」なバンドのセカンド・アルバム。

■関連エントリ→ 2014年に聴いた音楽BEST10

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。ライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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