fox capture plan『WALL』『BRIDGE』など



 最近気に入ってます、「fox capture plan(フォックス・キャプチャー・プラン)」。
 「キツネ捕獲計画」という奇妙な名前をもつ、ピアノ/ウッドベース/ドラムスのトリオだ。

 ビル・エヴァンスの曲でも演りそうな編成だが、実際に演っているのはジャズ・ロック。それも、リターン・トゥ・フォーエヴァーとかの古いタイプのジャズ・ロックではない。ポストロックやクラブサウンドの色合いを取り入れた、21世紀型ジャズ・ロックである。

 アコースティックな楽器編成にもかかわらず(ただし、ピアノは電子ピアノを生ピアノ・モードで弾いている)、サウンドにはオーガニック/アコースティックな印象がまったくない。よい意味で人工的で、クールな音。

 美メロの曲が多いのだが、複雑な曲構成と手数・音数の多いテクニカルな演奏のため、たんなるBGMにはなっていない。
 いや、BGMとして流しても心地よいのだが、つい聞き耳を立ててじっくりリスニングしてしまうのだ。

 私はYouTubeで彼らの「疾走する閃光」という曲を偶然に聴き、久々に鳥肌が立つような感動を味わった。



 まさに「疾走する閃光」というタイトルにふさわしい、疾走感と浮遊感を併せ持ったカッコイイ曲。
 で、この曲が入ったアルバム『WALL』を皮切りに、『BRIDGE』『trinity』『UNDERGROUND』『COVERMIND』といったアルバムに次々と手を伸ばしてみたしだい。

 ただ、5枚つづけてアルバムを聴いたので、さすがにちょっと飽きてきた。
 どのアルバムも洗練されていて、テクニカルでカッコイイ。カッコイイのだけれど、あまりに一本調子で、曲の区別、アルバムの区別がつきにくいようなところがある。
 たとえば、「疾走する閃光」と「衝動の粒子」、「RISING」をつづけざまに聴くと、どれがどの曲かわからなくなってくる。





 今後、fox capture planがより幅広いリスナーに受け入れられるためには、そのへん、一考を要するのではないか。老婆心ながら……。

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コメント

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一本調子だという点、激しく同感です。私も初めて彼らの曲を聞いた時は感動したのですが、今はどれも似たような曲に聞こえます。ライブにも2回ほど行き、確信しました。最近人気が出てきて絶賛する意見が多いなか、自分と同じ意見の人がいらっしゃってとても嬉しいです。
  • 2015-12-13│21:48 |
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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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