Lu7『Azurite Dance』



 Lu7(エルユーセブン)の『Azurite Dance』(ベガ・ミュージックエンタテインメント/3240円)を購入。
 彼らの前作『Bonito』が大変よかったので、現時点での最新作(2014年)も買ってみたしだい。



 全体に、『Bonito』よりソフトな仕上がり。梅垣ルナのキーボードの比重が上がり、メロディアスな曲が増えている。ハイパーテクニカル・フュージョン的な曲は少なくなり、曲によってはほとんどスムース・ジャズのよう。
 とくに、最後のスローな2曲はひどく退屈で、「なんでこんな曲入れたんだろう」と思ってしまった。

 ……とケチをつけてしまったが、いい曲も多い。

 オープニングを飾るタイトル曲は、栗原務のホールズワーシーなウネウネ・ギターが炸裂するゴキゲンなナンバー。梅垣ルナのきらきらしいキーボードとのからみに、うっとりと聴き惚れてしまう。

 約12分の大曲「トキヲコエテソラニカエリ」は、本作でいちばんの聴きもの。次々に表情を変えていく万華鏡のような構成で、数曲分のおいしさがギュッと凝縮されている感じ。

 「積みわらの歌」は、ややエスニックな感じのメロディーラインが印象的な佳曲。ほんわかとファンタジックな曲なのに、リズムセクションはタイトで間奏のギターはハード。そのギャップが面白い。

 ドビュッシーの曲をアレンジした「雨の庭」は、キーボードとアコギのデュオによるもので、非常にテクニカル。速弾きが耳に心地よい。

 帯の惹句は、「雌伏の時を経て、至福の音が帰ってきた! 紺碧の空に旋律の虹を架けるLu7の新たな探求」という、なんだかすごいもの。
 ただ、『Bonito』がそうであったように、アルバム全体に不思議な多幸感が満ちており、「至福の音」というキャッチコピーは的を射ていると思う。

 一部につまらない曲もあるものの、全体としては十分楽しめる佳作だ。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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