モンキー・ハウス『ヘッドクォーターズ』



 モンキー・ハウスの『ヘッドクォーターズ』(Pヴァイン)を聴いた。

 日本盤監修者・金澤寿和氏(音楽ライター)の、「世界中にスティーリー・ダン・フォロワー数々あれど、その本命が、このモンキー・ハウスだ」「スティーリー・ダン~ドナルド・フェイゲン・マナーのAOR 作品としてはエヂ・モッタ『AOR』と並ぶ近年の最高傑作!」という讃辞に背中を押されて手を伸ばしたもの。

 じつは金澤氏推薦のエヂ・モッタ(ブラジルのアーティスト)の『AOR』も聴いてみたのだが、こちらは私にはピンとこなかった。

 モンキー・ハウスは、「カナダのトロントを拠点にする鍵盤奏者/シンガー:ドン・ブライトハウプトのワンマン・プロジェクト」だそうだ。
 おお、ドン・ブライトハウプトといえば、当ブログでも取り上げた『スティーリー・ダン――Aja 作曲術と作詞法』の著者ではないか。私には専門的すぎてよくわからなかった本だが……。

■関連エントリ→ ドン・ブライトハウプト『スティーリー・ダン』レビュー

 研究書を上梓するほどのマニアが、自らのスティーリー・ダン愛を全開にしてオマージュを捧げたアルバムなのだ。要は「カナダの冨田ラボ」ですね。ワンマン・プロジェクトである点も含めて。

 聴いてみれば、たしかにスティーリー・ダンに瓜二つ。ヴォーカルはクセがなさすぎてドナルド・フェイゲンには似ていないが、その点を除けば、曲作りも音作りも、細部に至るまでスティーリー・ダンそのまんまである。微笑ましいまでにリスペクト丸出し。しかも、どの曲もじつによくできている(15曲も入っているボリュームもうれしい)。


↑アルバムのオープニング曲「チェックポイント・チャーリー」。イントロの「スティーリー・ダン感」たるや……。

 全盛期のスティーリー・ダン(『 Aja』とその前後)の完成度には及ばないものの、近年のドナルド・フェイゲンのソロアルバムと比べても遜色ない仕上がりだ。

 大変気に入った。ほかのアルバムも聴いてみよう。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。ライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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