スティール・パルス『Sound System:Island Anthology』


Sound System: Island AnthologySound System: Island Anthology
(1997/03/11)
Steel Pulse

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 スティール・パルスの『Sound System:Island Anthology』を輸入盤で購入。
 英国の硬派なレゲエ・バンドが、1978年から80年にかけて、英アイランド・レコードに残した3枚のアルバム(ファーストからサードまで)を2枚組に丸ごと詰め込んだアンソロジーだ。

 これも例によって、昔アナログ・レコードで聴き倒したアルバムの買い直し。
 レゲエはくわしくないし、あまり聴き込んでもいない私だが、スティール・パルスは例外的によく聴いたバンド(あと、もちろんボブ・マーリーも好きだけれど)。

 渋谷陽一がラジオ番組でやたらとプッシュしたせいもあってか、スティール・パルスは日本の英国ロック好きにとっていちばん馴染み深いレゲエ・バンドだったかもしれない。社会的メッセージをストレートに盛り込んだ彼らのレゲエそれ自体が「ロック的」であったし、当時のレゲエには珍しくシンセを多用したクールなサウンドも、ロック・ファンに受け入れられやすいものだった。

 一般にはファーストの『平等の権利(Handsworth Revolution)』の評価が高いようだが、私はセカンドの『殉教者に捧ぐ(Tribute to the Martyrs)』がいちばん好きだった。

 南アの反アパルトヘイト運動に深くかかわって官憲に虐殺されたスティーヴ・ビコ(ピーター・ガブリエルの曲「ビコ」の主人公でもあり、その死は映画『遠い夜明け』にも描かれた)の死を悼んだ強烈なプロテスト・ソング「Biko's Kindred Lament」など、反レイシズム、反ファシズムを謳い上げた曲が並ぶ。それらの曲は力強いのみならず、美しいメロディと緻密なアレンジも兼ね備えていて、素晴らしい。





 スティール・パルスはその後も息の長い活動をつづけているが、私はここに収められた初期の3枚(とくに最初の2枚)がいちばん好きだ。聴いていると静かに力が湧いてくる絶品である。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。ライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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