イアン・マクレガン『トラブルメイカー』


トラブルメイカートラブルメイカー
(2006/03/16)
イアン・マクレガン

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 日本で高倉健の後を追うように菅原文太が逝った年末に、海の向こうではボビー・キーズの後を追うようにイアン・マクレガンが逝った。

 ……などと無理に話をつなげる必要もないのだが、一部のロック・ファンにとっては同等の衝撃をもたらす続けざまの訃報であったろう。とくにストーンズ・ファンにとっては。

 ボビー・キーズのサックスも、イアン・マクレガンのキーボードも、ストーンズの作品と分かち難く結びついて、ロック・ファンの心に強烈な印象を残したのである。たとえば、「ブラウン・シュガー」のサックス、「ミス・ユー」のエレピ。

 イアンには数枚のソロ・アルバムがあるが、私がいちばん好きなのは、1979年発表のファーストソロ『トラブルメイカー』だ。

 追悼の意味も込めて再聴しているのだが、いやー、これはいま聴いてもめちゃめちゃカッコイイ。
 キーボーディストのソロ作ではあるが、キーボードだけが目立つような作りにはなっておらず、ストーンズを彷彿とさせるゴキゲンなロックンロール・アルバムに仕上がっている。
 それもそのはず、ロン・ウッドやキース・リチャーズが参加しているほか、ストーンズの音楽には欠かせないボビー・キーズも加わっているのだ。

 ほかの参加ミュージシャンも、スタンリー・クラーク、リンゴ・スター、ジム・ケルトナーなど、超豪華。曲も粒揃いだし、ブリティッシュ・ロックの隠れた名盤といえる。

 イアンのハスキーなダミ声のヴォーカルも、ミック・ジャガーとロッド・スチュアートを足して2で割ってヘタウマにした感じで、じつにいい味出してる(イアンはフェイセズのキーボードであったから、ロッドとも盟友)。

 「リトル・トラブルメイカー」なんて、ヘタすりゃ本家ストーンズよりもカッコイイ。途中で斬り込んでくるボビー・キーズのサックス・ソロもサイコーだ。



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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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