『日蓮と蒙古大襲来』


日蓮と蒙古大襲来 [DVD]日蓮と蒙古大襲来 [DVD]
(2005/02/25)
長谷川一夫、市川雷蔵 他

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 今日、やっと確定申告を済ませた。
 期限から4ヶ月超の遅れ。取りかかりさえすれば申告書は半日で書けるのだが(税理士に頼まず、自分でやっている)、その半日を捻出するのが大変なのである。


 YouTubeに『日蓮と蒙古大襲来』が丸ごとアップされているのを見つけ、ついつい最後まで観てしまった。
 1958年の大映映画。ウワサには聞いていたが、実際に観たのは初めて。

 

 日蓮が長谷川一夫、北条時宗が市川雷蔵、四条金吾が勝新太郎……などという、豪華キャスティングの大作。

 よくできた映画だとは思うが、日蓮の描き方に強い違和感を覚えた。
 なんというか、日蓮がまるでモーゼみたいなのだ。

 たとえば、佐渡流罪になる途中、海が大荒れになり、日蓮を乗せた小舟が波に呑まれそうになるシーンがある。
 そのとき日蓮が海に向かって題目を唱えると、海中に「南無妙法蓮華経」の文字がキラ~ンと浮かび上がり、たちまち海が鏡のように凪いでしまう。……私はこのシーンで爆笑してしまった。

 実際の日蓮は、こんな神がかった人ではなく、生身の人間として偉大であったのではないか。

 熱心な日蓮宗信者であったというこの映画のプロデューサー・永田雅一(当時の大映社長)は、『十戒』などのハリウッド産聖書スペクタクルの日本版を目指したという。

 なるほど、言われてみれば全編そんな感じ。
 白拍子の女が日蓮に帰依するというシークエンスがあるのだが、これは「マグダラのマリア」を意識したキャラなのだろうな、と思ったり……。

 タイトルのとおり、蒙古襲来がクライマックスになっており、10万の蒙古軍が攻めてくる一大スペクタクルが展開されるのだが、戦闘場面ではとても10万人もいるように見えない。せいぜい200人程度の軍勢にしか思えない。

 蒙古軍が台風にやられて退散する場面も、1950年代当時としてはすごい特撮だったのだろうが、いまどきのド派手なSFX/CGに慣れた目で見ると、どうしようもなくショボい。

 だがそれでも、人間・日蓮のあたたかさと情熱を表現したいくつかのシーンは、いま観ても感動的ではある。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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