Kokoo『ZOOM』


ZOOM(ズーム)ZOOM(ズーム)
(1999/04/23)
Kokoo

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 Kokoo(コクー)が1999年に発表したファーストアルバム『ZOOM』(キングレコード)を、中古で入手。ヘピロ中。 

 Kokooは、尺八奏者の中村明一が2人の箏奏者(ちなみに2人とも巨乳美女)と組んでいたバンド。和楽器を用いたロック・バンドである。

 昨年、私は彼らのセカンド・アルバム『スーパー・ノヴァ』を聴いてかなり気に入った。順序が逆になってしまったが、ようやくファーストが手に入ったしだい。

 セカンドがジミヘンやツェッペリン、ビートルズなどのロック・クラシックのカヴァー集であったのに対し、本作はオリジナル中心。カヴァーはキング・クリムゾンの名曲「ムーンチャイルド」のみだ。

 ゆえに、セカンドほどロック色全開ではないのだが、それでも全体の印象はまぎれもないロック。箏の弦をドラムスティックで叩くなどの手法を用いることによって、パーカッシヴな音も随時織りまぜられていく。

 よくある「普通のバンド編成の中に邦楽器を混ぜる」形ではなく、尺八と箏だけで構成されているのに、音はソリッドでヘビー。美しくも緊張感に満ちた音で、「ロックしてる」のである。そこがKokooの独創性であり、すごさだ。

 飯野真という人が書いているライナーノーツの次の一節は、まったくそのとおりだと思った。

 今までにも、尺八や箏といった伝統楽器を用いて、様々に新しい音楽を試みる人々はあった。だがそれらは往々にして、西欧的な和声に乗せて邦楽器を奏でるというような、「伝統楽器でもこんな事もできます」という類から完全に脱却しきれていないものではなかったか。
 今ここに完成した一つの音盤に込められた7種類の音は、そんな既成概念を完全に覆したと言って良い。ここにあるのは、紛れもなく、ロックであり、あるいは現代音楽であり、しかも伝統邦楽以上に邦楽そのものなのだ。そして、だからこそ、現代の日本人の音楽そのものでありうるのだ。



 大きな音でかけたときの心地よさはかなりのもので、最高にゴージャスなBGMになるアルバム。
 Kokooが2枚のアルバムを残したのみで消滅してしまった(ただし、2001年にもマキシ・シングルを1枚発表している)らしいのは、惜しいかぎり。

■参考→ Kokoo公式サイトのアルバム紹介

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。ライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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