ミスター・シリウス『ダージ』


ダージ(紙ジャケット仕様)ダージ(紙ジャケット仕様)
(2011/10/05)
ミスター・シリウス

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 日本のプログレ・バンド、ミスター・シリウスの1990年のアルバム『ダージ』の紙ジャケ版(キングレコード/2500円)を購入。ヘビロ中。ちなみに、「ダージ(DIRGE)」とは「挽歌・葬送歌」の意。

 私はけっしてマニアックな聴き手ではないけれど、プログレは好きだし、日本のプログレ・バンドもいろいろ聴いてきた(四人囃子やケンソー、美狂乱はわりと好きで、ノヴェラや新月はピンとこなかった)。

 だが、このミスター・シリウスは聴いたことがなかった。
 先日読んだ『証言! 日本のロック70’s』の中で、難波弘之がこのバンドを大絶賛していたので、興味を抱いてYouTubeで検索してみた。

 難波は、同書でこう言っている。

 もう一つ、僕の好きな日本のプログレ・バンドに心斎橋の傘屋の若旦那がやっているミスター・シリウスってのがいて、今は活動休止していますが、この二つのバンド(もう一つはケンソー/引用者補足)の音楽的なクオリティと、志の高さ、精神性と演奏技術、作曲能力のすばらしさは、どんなプロのバンドが対抗しようと思っても、とてもかなわないほどですね。まさに究極のアマチュアリズムです。



 で、何曲か聴いてたちまちノックアウトされてしまい、すぐにこのアルバムをアマゾンに注文したしだい。


↑アルバム中最もキャッチーな「スーパー・ジョーカー」。

 アルバム全編を通して聴くと、難波の言うとおり、日本のプログレ・バンドの最高峰といってよいクオリティであった。イエスやジェネシスの黄金期のアルパムと比べても、少しも引けを取らない。世界レベルの傑作である。

 シンフォニック・ロックの流麗・荘厳な美しさと、アメリカン・ハード・プログレに近いダイナミズムが絶妙に共存している。
 緻密なアレンジ、演奏も素晴らしいし、大木理紗のヴォーカルも、アニー・ハズラムあたりと比べても遜色ない美しさと力強さ。ドラマティックな曲構成に酔ううち、約50分のトータルプレイングタイムがあっという間にすぎる。

 いやー、こんなにすごい日本のバンドを知らなかったとは不覚。ほかのアルバムも聴いてみよう。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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