ボブ・ウェルチ……R.I.P.


French KissFrench Kiss
(1994/04/27)
Bob Welch

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 「ボブ・ウェルチが自宅で拳銃自殺」というニュースに驚く。
 「しかし、いまどきボブ・ウェルチの名を知っている人も少ないだろうな」と思うといっそう悲しくなる。

 上に貼った悪趣味なジャケットのソロ・アルバム(いまならこのジャケ自体がセクハラ)が最大のヒット作で、いちばん知られているだろうが、私にはソロの前にウェルチがやっていた「パリス」のほうが印象が強い。

 パリスはたった2枚のアルバムを残して消滅した短命なバンドで、大した人気も評価も得ることがなかったが、日本では渋谷陽一が入れ込んで大プッシュしたため、渋谷の番組を聴いていたロック・ファンにはなじみ深い。
 サウンドは、ツェッペリンをもっとファッショナブルかつ先鋭的にしたような、風変わりなハード・ロック。


↑パリスのファーストに入っていた「ブラック・ブック」。いま聴いてもカッコイイ。

 私は、ツェッペリンの影響丸見えのファーストも、よりスペイシーでポップになったセカンド『ビッグ・タウン2061』も好きだった。LPで聴きまくったものである。

 ソロになってからのボブ・ウェルチでは、サード・アルバム『ジ・アザー・ワン』がいちばん好きだったが、いまでは入手困難であるようだ。ド派手な『フレンチ・キッス』(ファースト・ソロ)や『スリー・ハーツ』(セカンド・ソロ)とは異なり、これはじつに地味でセピア色な印象のAORアルバムであった。


↑『ジ・アザー・ワン』所収の「フューチャー・ゲームス」。マック時代の名曲の再演。

 ウェルチはまた、渋いブルース・ロック・バンドだったフリートウッド・マックに加入してアメリカ的ポップ・センスを持ち込み、のちにマックがビッグ・スターとなる下地を作った男でもある。

 近年は名前も聞かなかったし、半引退状態だったのだろう。
 かくいう私も忘れかけていた名前だが、一時期よく聴いたアーティストの自殺は悲しい。R.I.P.

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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