矢野顕子×上原ひろみ『Get Together ~LIVE IN TOKYO~』


Get Together ~LIVE IN TOKYO~(初回限定盤)(DVD付)Get Together ~LIVE IN TOKYO~(初回限定盤)(DVD付)
(2011/11/23)
矢野顕子X上原ひろみ

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 矢野顕子と上原ひろみの共演ライヴ・アルバム『Get Together ~LIVE IN TOKYO~』(ユニバーサルインターナショナル/初回限定盤3500円)を、いただいたサンプル盤でヘビロ中。

 東京・昭和女子大学人見記念講堂でのライヴ・レコーディング。日本が世界に誇る2人の天才の夢の共演である。
 もっとも、これまでにも2人は互いのアルバム収録曲やコンサートで共演を重ねてきたのだが(※)、アルバム1枚丸ごとの共演はこれが初。

※たとえば、『はじめてのやのあきこ』の「そこのアイロンに告ぐ」、『プレイス・トゥ・ビー』(上原のソロ)の「グリーン・ティー・ファーム」で共演している。

 ジャズを基盤にしつつもジャンルを超えた音楽活動を重ねてきた2人だけに、このアルバムもジャンル分け不可能な内容になっている。
 たとえば、収録曲の中にはジャズのスタンダードや童謡、昭和流行歌のカヴァーがあるのだが、どんなジャンルの曲も矢野・上原カラーに染められ、全体には見事な統一感がある。

 本作のアーティスト名表記が「矢野顕子×上原ひろみ」となっているのは、2人のピアノ・セッションによって、“掛け算の化学反応”が生じたことを示しているのだろう。

 その好例が、オープニングの「CHILDREN IN THE SUMMER」と、ラストを飾る「ラーメンたべたい」。
 2曲とも矢野の有名なオリジナルだが、上原が編曲を手がけ、きらめく奔流のような2人のピアノで染め上げることによって、原曲とは異なる魅力を放つ作品に生まれ変わっている。2台のピアノと矢野のヴォーカルだけで構成されているにもかかわらず、なんと色彩感豊かな、なんと豊饒な音空間が構築されていることか。

 全曲矢野のヴォーカル入りの本作には、やや矢野寄りな印象もある。次はもっと上原寄りで、全曲インストの共演アルバムを出してほしい。


↑このアルバムには入っていないが、矢野×上原のケミストリーの例として「そこのアイロンに告ぐ」を。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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