永田勝太郎『痛み治療の人間学』


痛み治療の人間学 (朝日選書)痛み治療の人間学 (朝日選書)
(2009/04/10)
永田 勝太郎

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 昨日は、心療内科医の永田勝太郎さんを取材。
 『夜と霧』のヴィクトール・E・フランクルの愛弟子であり、日本で初めて「フランクル大賞」を受賞された永田さんに、フランクル夫妻との思い出やご自身の来し方をうかがう。

 取材準備として永田さんの著書『痛み治療の人間学』(朝日選書/1155円)を読んだほか、『夜と霧』と、フランクル夫妻の伝記『人生があなたを待っている』を再読して臨む。

■関連エントリ→ クリングバーグ『人生があなたを待っている』レビュー

 『夜と霧』は高校生くらいに読んだきりで、池田香代子による新訳(2002年)で読むのは初めて。
 再読して思ったのだが、東日本大震災後のいまこそ、この本は日本で広く読まれるべきだ。被災者の中から自殺者も続出する状況があるなか、「生きる意味」を考え直す契機となるだろう。

 『痛み治療の人間学』もたいへん面白かった。
 永田さんご自身の医師としての歩みを振り返るなかで、「痛み」とは何か、医療とは何かを読者に考えさせるスペキュラティヴな内容になっている。

 印象深い患者のことを(プライバシーに配慮しつつ)何人かピックアップして書いておられるのだが、それらがいずれもすごい人間ドラマ。とくに、患者が「生きる意味」に気づくことで一気に治療が進むという「実存的転換」のさまがすこぶるドラマティックである。
 そして、その過程で永田さんが果たす役割は、「医師としてのフランクルはきっとこんなふうに患者に接したのだろうな」と思わせるものだ。
 
 ちなみに、私は今日から4日間、取材で長崎へ――。
 「取材であちこち行けていいなあ」と思われるかもしれないが、べつに観光するわけではないので、どこへ行こうと「長距離移動しただけ」という感じなのである。
 ただ、今回は途中で半日ほど空き時間があるので、ちょっとだけ「観光ぽいこと」もしてみようと思う。 

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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