デイヴ・ウェックル・バンド『Live: And Very Plugged In』


The Dave Weckl Band Live: And Very Plugged InThe Dave Weckl Band Live: And Very Plugged In
(2003/10/07)
Dave Weckl

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 デイヴ・ウェックル・バンドの2枚組ライヴ・アルバム『Live: And Very Plugged In』を、輸入盤で購入。

 チック・コリア・エレクトリック・バンドをはじめとした幅広い活動で知られる、売れっ子バカテク・ドラマーのデイヴ・ウェックルが、自己のバンドの集大成的意味合いで出したアルバム。ゆえに選曲はベスト・アルバム的。2枚組なのに2000円以下で買える。安い。

 デイヴ・ウェックルという人のプレイは、重量感には欠けるものの、スピード感と手数の多さが圧倒的。難しいことをいともかんたんにやってのけ、目の前を高速で駆け抜けていくようなドラムスなのである。
 本作は当然ウェックルがいちばん目立つ形で作られており、爽快無比な彼のドラムスが堪能できる。とくに、「Rhythm-A-Ning」 (リズマニング/セロニアス・モンクの曲)の後半で聴かせる、ドラムスとベースの長い掛け合いはすごいの一語。

 ジャンルとしてはハイパー・テクニカル・フュージョンなのだろうが、私はあえてジャズ・ロックにカテゴライズしたい(ま、ジャンル分けなんてどうでもいいっちゃいいのだが)。

 ウェックルの「古巣」ともいうべき、チック・コリア・エレクトリック・バンドの延長線上にある音。でも、個人的にはデイヴ・ウェックル・バンドのほうがはるかに好みだな。キーボード中心でゴテゴテ装飾過多な印象だったチック・コリア・エレクトリック・バンドよりも、リズム・セクションがサウンドの核を成すこのバンドのモノトーンでストイックな趣が心地よい。

 マハヴィシュヌ・オーケストラであれリターン・トゥ・フォーエヴァーであれ、ジャズ・ロックの名盤というのはとかくBGMにはなりにくい。華麗なテクニックの応酬に耳を奪われてしまい、さりげなく流しておくということがしにくいのだ。

 だが、このアルバムは、華麗なテクニックの応酬が最初から最後までつづくにもかかわらず、BGMになる。流しておいても邪魔にならないのだ。むしろ、BGMとして使うと最高にクール(もちろんじっくり聴き込んでもよし)。そのへんが、デイヴ・ウェックルらしさなのであろう。

■関連エントリ→ チック・コリア・エレクトリック・バンド『トゥ・ザ・スターズ』レビュー

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴32年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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