バングルス『ドール・レヴォリューション』


ドール・レヴォリューションドール・レヴォリューション
(2003/02/26)
バングルス

商品詳細を見る


 バングルスの『ドール・レヴォリューション』を、中古で購入してヘビロ中。
 突然のスザンナ・ホフス熱が昂じ、バングルスの再結成アルバム(2003年)にまで手を伸ばしたというしだい。

 3面デジパックの中ケースのスザンナの写真が、いと美しい。当時すでに40代半ばとはとても思えないキュートさ加減である。

 このアルバムは、スザンナ以外のメンバーもそれぞれ曲を持ち寄って作られている。で、自分が作った曲は自分でリード・ヴォーカルをつとめるという、“ビートルズ方式”をとっている。
 なので、当初は「全曲スザンナに歌わせればいいのに」と不満に思った。ヴォーカルの魅力はスザンナが抜きん出ているわけだし。
 だが、聴き込んでみると、ほかのメンバーの曲もそれぞれ素晴らしいので、気にならなくなった。

 いやー、これほど曲が粒揃いなアルバムだとは思わなかった。いい意味で予想を裏切られた。

 「メンバー求む。ビートルズ、バーズ、バッファロー・スプリングフィールドみたいなバンド」
 ――1981年、ロサンゼルスのローカル誌に掲載されたこんな募集広告から始まったバングルス。このアルバムのサウンドもやはり、ビートルズ、バーズ系である。

 とくに、ビートルズの影響は顕著。収録曲の半分くらいは「まるでビートルズ」なのである。ポール・マッカートニーというより、ビートルズ初期~中期のジョン・レノンを彷彿とさせるいい曲が目白押し。


↑「ザ・レイン・ソング」。いかにも「若き日のジョン・レノンが書いてそうな曲」。甘酸っぱいコーラス・ワークとギターのからみにキュンとなる。


↑この「アスク・ミー・ノー・クエスチョンズ」という曲など、まんま初期ビートルズのバラード。 

 キャッチーなメロデイ、甘くてさわやかなコーラス、そして、ときにフォーク・ロック的、ときにサイケデリックでシンプルなバンド・サウンド……。私は聴きながら、ヴォーカルを若き日のジョン・レノンの声に脳内変換している。それくらい、ビートルズのエッセンスを見事に取り込んでいるのだ。

 1980年代に最も成功したガールズ・ロック・バンドであったバングルスだが、本作のサウンドは80年代的ではなく、むしろ1960年代の香りが横溢している。なんとみずみずしいポップ・ロック・アルバムであることか。

 打ち込みを使った「サムシング・ザット・ユー・セッド」だけがやや異質だが、これはシングル用の曲ということなのであろう。いや、これもすごくいい曲だが……。


↑「サムシング・ザット・ユー・セッド」を歌うバングルス。投稿者のコメントに「Susanna,the most beautiful woman in the Rock- business」とあるが、同意。

 バングルスのメンバーたちは、80年代の全盛期よりも、年齢の分だけちゃんと成長していた。いや、お見それしました。こんなに才能ある人たちだとは思わなかった。再結成第2弾アルバムも、またぜひ出してほしい。

関連記事

トラックバック

コメント

コメントを残す

Secret


Guide 

   →全記事インデックス

Profile 

前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

Counter 

メールフォーム

★私にご用の方はここからメールを下さい。

お名前
メールアドレス
件名
本文

最近の記事

マイ「神曲」ベスト100

カテゴリー

ブクログ・MY本棚

タイトルの由来

●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

Archives

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
本・雑誌
30位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
和書
24位
アクセスランキングを見る>>