林家こん平さんを取材

チャランポラン闘病記――多発性硬化症との泣き笑い2000日チャランポラン闘病記――多発性硬化症との泣き笑い2000日
(2010/03/19)
林家 こん平

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 このところ、すごく忙しい。2、3月とまったく休みがなく、いまだ確定申告すらしていないほど(還付金が戻ってくる立場の場合、多少期限に遅れても平気なのである)。

 今日は、午前中に息子の小学校卒業式。午後は都内某所で落語家の林家こん平さんを取材。
 明日、あさっては大阪と西宮で取材(一泊二日で2件の取材をする)。

 こん平さんへの取材は、先週発刊された『チャランポラン闘病記――多発性硬化症との泣き笑い2000日』(講談社/1470円)の著者インタビュー。

 2004年に難病・多発性硬化症に倒れ、落語家にとって命同然の「言葉」が突然不自由になってしまったこん平さん。その「運命の日」からの2000日に及ぶ闘病を綴り、同時にこれまでの人生も振り返った一冊。

 タイトルは、こん平さんのトレードマーク「チャラ~ン!」との掛け言葉。そしてまた、闘病記なのに随所に「笑い」が盛り込まれた本書の特長を表したものでもある。

 「芸人はお客様を喜ばせなければいけない」――師匠のこの教えは、私の座右の銘になっています。



 そんな一節が本書にあるとおり、たとえ闘病記であっても、読者を楽しませ、喜ばせずにはおかないあたりが落語家魂なのだ。

 これは、すごくよい本だった。こん平さんの闘病を支えるご家族やお弟子さんたちなど、周囲の人々との「絆」が感動的だし、落語家として一家をなすまでの道のりは波瀾万丈でドラマティック。副題のとおり泣けて笑える本で、テレビドラマ化したらよいと思った。

 私は4年ほど前に落語家の三遊亭小遊三さんを取材したことがあるが、その際、『笑点』仲間であり卓球仲間でもあるこん平さんについて、「早く元気になってもらって、また一緒に卓球がしたい」と言われていたのが印象的だった。
 こん平さんは見事に難病を乗り越え、いまでは卓球でも160回もラリーがつづくまでに快復されたという。

 日本だけで1万3000人にのぼるという多発性硬化症の患者さん、そしてそのご家族にとっては、この本自体が力強い励ましとなるだろう。

 多発性硬化症にかぎらず、「病気とどう向き合ったらよいか」の一つのお手本が、ここにはある。病気は、人生の「よい方向転換」をするための好機にもなる。好機にできるか否かは、病気との向き合い方一つなのである。 

 
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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。54歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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