『サイドカーに犬』

サイドカーに犬サイドカーに犬
(2007/12/21)
竹内結子

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 『サイドカーに犬』をケーブルテレビで鑑賞。長島有のデビュー作(文學界新人賞受賞作)を根岸吉太郎が監督した邦画である。

 原作は、私にとっては2番目に好きな長嶋作品(1番はやっぱり「猛スピードで母は」)である。その私から見ても、十分納得のいく映画化であった。
 とくに、ヒロインの竹内結子と長女・薫役の松本花奈は原作のイメージにぴったりで、絶妙のキャスティング。2人とも、演技も素晴らしかった。

 そもそも原作が地味な小説だから、当然この映画版もものすごく地味だ。名作でも傑作でもないけれど、「愛すべき小品」という趣。
 小学生の目から見た夏休みの空気感が見事に映像に焼きつけられていて、この季節に観るにふさわしい作品だ。その空気感だけで、私はこの映画を買う。

 長嶋有の「猛スピードで母は」と「サイドカーに犬」については、主人公が小学生であることもあって、「まるで児童文学みたいな小説」という揶揄がよくなされた。しかし私は、「児童文学みたい」であることはこの2作の短所ではなく、むしろ長所だと思う。
 長嶋有ほど「子どもの目線」を自らのものとして小説を書ける作家もめったにいないのであって、たとえば本格的な児童文学を手がけたとしても、彼ならきっといい作品を書くにちがいない。

 そういえば、長嶋の『ジャージの二人』も映画化されたそうだ。それなら「猛スピードで母は」を映画化すればよいのに……。

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コメント

吉祥寺さん

ニコール・キッドマンもそうですが、女優は総じて離婚を経験すると輝きを増しますね。対照的に、竹内と離婚してからの獅童のショボクレぶりといったら……(笑)。

ガンダムにパックマン……私も一瞬違和感を感じたのですが、舞台になっているのが80年代初頭だとしたら、時代的には合っていると思います。原作にもガンダムとパックマンが出てきますね(長嶋有は72年生まれ)。

たぶん違和感の原因は、我々世代には「ガンダムといえば70年代末から」という印象が刷り込まれていることではないでしょうか。でも、ガンプラとかが人気を集めたのは80年代からで、そのへんビミョーにズレがあるわけです。
  • 2008-07-29│10:26 |
  • 前原 URL│
  • [edit]
私も見ました。さすが根岸監督は、映像が端正ですよね。国立の風景は心落ち着きますし、全体に非常に気持ちいい映画だったです。竹内結子が着ていたシャツとかいかにも当時っぽい細かなチェックのものだったりと、時代考証に力を入れてる感じが伝わってくるのですが、なんとなーく微妙にちぐはぐな感じもちょっと残ったりするのは気のせいでしょうか? ガンダムのウチワがある風景にパックマンがあるのはちょっとおかしくないか、とか。
私、ずっと竹内結子が嫌いだったんですが、(離婚して)この映画以降はなんだか好きになりました。この役とてもいいですよね。
  • 2008-07-29│00:32 |
  • 吉祥寺拓也 URL│
  • [edit]
たしかに地味ですね~。
竹内ゆうこが可愛いのでありですかね^^
  • 2008-07-28│18:35 |
  • ゆーき@英語耳 URL
  • [edit]

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴31年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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