いしかわじゅん『漫画ノート』 |
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2008-06-29 Sun 16:09
いしかわじゅん著『漫画ノート』(バジリコ/2100円)読了。 マンガ評論の名著の一つ『漫画の時間』の著者であるいしかわじゅんが、12年ぶりに上梓したマンガ評論集。前作よりも150ページほど分厚くなって、ボリューム満点(2段組440ページ超)の一冊。 ただし、内容は『漫画の時間』より一段……いや、二段くらい落ちる印象を受けた。というのも、「評論色」が大幅に減退しているからである。 もちろん、いしかわじゅんの本業はマンガ家なのだから、私とてゴリゴリの評論を期待したわけではない。マンガ家たちとの交友話とか業界裏話を自在に織りまぜたエッセイ風の軽い文体にこそ、いしかわじゅんの持ち味があるのだし。 しかし、本書に収められた文章の多くは、あまりに身辺雑記的でありすぎるし、力を抜きすぎていると思う。 近所にマンガ家の誰それが住んでいて家族で散歩する姿をよく見かけるとか、出版社のパーティーで誰それに会ってうんぬんとか、どーでもいい内輪話の比率が高すぎるのだ。 『漫画の時間』には、思わず膝を打つ鋭い指摘、実作者ならではの深いマンガの読み方がちりばめられていた。本書には、そうした鋭さ・深さがほとんどない。 まあ、それでも、マンガ好きにとってはそこそこ愉しめる本ではあるのだが……。 |
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