吾妻博勝『新宿歌舞伎町 新・マフィアの棲む街』 |
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2008-04-24 Thu 00:58
吾妻博勝著『新宿歌舞伎町 新・マフィアの棲む街』(文春文庫/630円)読了。 1994年に刊行された『新宿歌舞伎町 マフィアの棲む街』はすごい本であった。当時『週刊文春』の専属記者であった著者は、じつに1年にわたって歌舞伎町の裏社会に潜入取材を重ね、警察さえつかんでいなかったほどディープな情報を多数盛り込んで、このノンフィクションを完成させたのだった。『週刊文春』に連載されていたころ、警察庁の幹部から編集長に「(歌舞伎町の裏社会についての)情報を教えてくれないか」という電話があったほどだという。 馳星周のデビュー作にして出世作である『不夜城』は歌舞伎町の裏社会を舞台にしていたが、その最大のネタ本は『マフィアの棲む街』であったと、馳自身がのちに明かしている。 その続編である本書は、正編から10年を経てふたたび歌舞伎町に潜入取材を試みて書き上げたノンフィクション。10年の歳月が歌舞伎町を大きく変貌させた様子がつぶさに描かれ、正編以上に衝撃的な内容になっている。 歌舞伎町の裏社会を舞台にしたノンフィクションもいまではたくさんあるが、著者の手がけた2冊はまぎれもなくその最高峰だ。 全編、「いったいどうやったらこんな情報を手に入れられるのか?」と目を瞠るディープな情報が山盛りである。 たとえば本書に、中国からの「密入国ビジネス」にからむヤクザと香港マフィアのトラブルを描いた章がある。わずか20ページほどのその章の中に、『殺し屋1』も真っ青のエピソードが惜しげもなくつめこまれている。 著者の人脈と取材力、そして何より取材に命を張る胆力に驚嘆させられる一冊。 |
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