戸梶圭太『もっとも虚しい仕事』

もっとも虚しい仕事 ブラッディースクランブル (カッパ・ノベルス)もっとも虚しい仕事 ブラッディースクランブル (カッパ・ノベルス)
(2006/06/21)
戸梶 圭太

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 戸梶圭太著『もっとも虚しい仕事/ブラッディースクランブル』(光文社カッパノベルス)読了。
 一匹狼のギャング・鈎崎を主人公にしたクライムノベル・シリーズの第3弾。3冊つづけて読んだらもう飽きてきたけれど、そこそこ楽しめる。

 軽快なテンポと読みやすさに関しては、この作家は日本一ではないか。とにかく、あっという間に読み終わる。そして、読んだあとには見事なくらい何も残らない。つかの間の娯楽としてハイクオリティー。

 文学性とか芸術性などというものは微塵もない。夾雑物抜き、純度100%の娯楽小説だ。B級アクション映画とか、おバカ系ハードロック(故ボン・スコット時代のAC/DCとか)のような味わいがある。

 かつて黒澤明は、「日本映画はお茶漬けサラサラだから、自分は豪華なフルコースのような娯楽映画を作りたい」と言って『七人の侍』を作った。
 その言い方を借りて食べものに喩えれば、戸梶はおそらく「ジャンクフードのような娯楽小説」を目指しているのだと思う。身体のためにはならないし、安っぽいが、刺激に満ちていて食べやすく、クセになる。そんな味わいの小説なのだ。
 
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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴32年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

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