苫米地英人『スピリチュアリズム』

スピリチュアリズムスピリチュアリズム
(2007/07/27)
苫米地 英人

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 苫米地英人著『スピリチュアリズム』(にんげん出版/1600円)読了。

 書名とキンキラキンの表紙(ウェブ上では黄色にしか見えないが)から、まるでスピリチュアリズム(心霊主義)礼讃の本のような印象を受ける。
 じっさいにはまったく逆で、テレビ番組『オーラの泉』に代表されるいまのマスコミの安易な「スピリチュアル志向」を、痛烈に批判した書である。

 「オカルト」というといかがわしいが、「スピリチュアル」と言いかえると何やら高尚に思えてくる。「コルトレーンの『至上の愛』はスピリチュアルだよな~」みたいな。
 しかし実際には、『オーラの泉』的スピリチュアリズムは、オウム真理教事件から10年がすぎて「ほとぼりがさめた」のを見計らって、テレビ・マスコミが「オカルトを衣替えして復活させた」ものにすぎない。

 著者は、いまの日本のスピリチュアリズムは事実上「霊的真理教」であり、マスコミのスピリチュアル志向を放置すれば第2のオウム事件は必ず起きる、と警鐘を鳴らす。

 前半のテレビ・マスコミ批判、江原啓之(スピリチュアル・カウンセラー)批判は、痛快で説得力がある。
 著者は江原を、ただの「自分探し君」にすぎず、スピリチュアリストとしてもまだ「勉強中」「発展途上」であるとする。そして、江原があと10年くらい勉強してチベット密教にたどりついたとき、麻原彰晃と同じことを言い出す危険性がある、と指摘する。このへんはたいそう面白い。

 しかし、後半になって著者独自の(としか思えない)仏教観を披露するあたりになると、にわかにアヤシゲになる。前半だけ読むとよいと思う。 
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心霊体験あります。
過去に実際に超常現象を経験していますから、
この世の中って不思議ですよね。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴32年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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