2007年09月21日 05:12
高橋昭男著『新書で入門 漱石と鷗外』(新潮新書/680円)読了。
いまやっている仕事の一つは、日本文学の歴史を子ども向けに解説する本の執筆。私の担当は近代と現代の章なので、このところ、近現代の日本文学の名作や有名作家の評伝を日々読み漁っている。
名前だけ知っていて読んだことがなかった名作も多いので、勉強になる仕事である。
たいてい斜め読みなので、それらの本の感想をここに記すまでもないのだが、この『漱石と鷗外』は面白くて熟読してしまったので、書いておく。
「新書で入門」とあるとおり、漱石と鷗外の生涯と作風がひととおり概説された本。非常に手際よくまとめられていて、じつにわかりやすい。
著者は文芸評論家ではなくテクニカルライティングの専門家で、『仕事文の書き方』などの著書をもっているそうだ。
なるほど、と思う。文芸評論家に書かせたら、こんなにわかりやすい本には絶対にならなかったはずだ。
「わかりやすさ」の価値は軽んじられがちだが、「わかりやすくまとめる」才能というのはじつはたいへんな才能である。この著者にはその才が輝いている。

イラスト/ジョージマ・ヒトシ




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