渡辺淳一『鈍感力』

鈍感力 鈍感力
渡辺 淳一 (2007/02)
集英社

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 渡辺淳一著『鈍感力』(集英社/1155円)読了。

 仕事上の必要があって読んだ。
 ホントは図書館で借りて買わずにすませたかったのだが、図書館の蔵書はすべて貸し出し中で予約者150人超(!)という状態だったので、仕方なく買った。

 予想どおりクダラナイ本。あまりに内容が薄いので20分で読めた。

 著者の言う「鈍感力」の大半は、「図太さ」と「楽天性」の言いかえにすぎない。

 著者いわく――。
“世間ではとかく「鋭さ」ばかりが能力の尺度になるが、じつは「鈍さ」こそ生きていくために必要な能力である。たとえば、多少仕事ができても、上司に小言を言われていちいち気に病むような人間は大成しない。小言など気にしない「鈍感力」の強い人間こそ健康に恵まれるし、大成しやすい(趣意)”

 全編こんな調子で、“人生、じつは鈍いほうが何かと得だよ”という例があれこれ並べられていく。
 後半になると色恋の話になり、最後は女性礼賛(=女性のほうが痛みや出血に強いし、脂肪が多かったりして、総じて鈍感力に恵まれているから)になるあたりはいかにも渡辺センセらしいところ。

 帯には、「今を生き抜く新しい智恵渡辺流! 男と女の人生講座」という惹句がある。しかし、細かいことを気にしない人間のほうが何かと生きやすいのはあたりまえの話で、そんなことをなぜわざわざ渡辺に教えてもらわにゃならんのか? ベストセラーになっている理由がさっぱりわからない本だ。

 (ただし、私は初期の渡辺作品にはいくつか好きなものがある。『冬の花火』など)
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コメント

渡辺淳一倫理に鈍感
わいせつ作家の渡辺淳一は自由席の切符でグリーン車に乗った。車掌に見つかったので、「大目に見るものだ」と文句を言った。
ikadokuさま

はじめまして。
貴ブログも拝見しました。お若いのにセミリタイアとはうらやましいです。
  • 2007-07-05│10:26 |
  • 前原 URL│
  • [edit]
こんにちは。
「鈍感力」、読みました。
やはり、この本はネーミングの勝利
だと思います。
TBさせていただきます。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。55歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴32年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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