DIMENSION『Sixth DimensionLive』

Sixth DimensionLiveSixth DimensionLive
(1996/03/23)
DIMENSION

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 広義の「ジャズ・ロック」のアルバムをいろいろ聴きあさっている昨今である。

 「ロック寄りのテクニカルなフュージョン」のことを、最近は「ジャズ・ロック」などとは呼ばないらしい。「ハイパー・フュージョン」「ハード・フュージョン」、もしくは「ハイパー・テクニカル・フュージョン」と呼ぶのだそうだ。
 日本のバンド/アーティストでそれにあたるのは、たとえば和田アキラのプリズムであり、一時期の渡辺香津美であり、このDIMENSION(ディメンション)だ。

 DIMENSIONは、サックス、ギター、キーボードというトリオ編成のフュージョン・バンド(ライヴなどではドラムスとベースのサポートが入る)。同じJ-フュージョンでも、カシオペアやT-スクエアなどに比べてはるかにロック寄り。ハードでテクニカル、そしてパワフル。
 フュージョン・バンドというとギターやキーボードがサウンドのコアとなることが多いが、DIMENSIONはサックスがコアになっているのが特徴。リード・ギターならぬ「リード・サックス」を担当する勝田一樹のダイナミックなプレイが素晴らしい。

 彼らのアルバムを何枚か聴いたが、1996年発表のライヴ・アルバム『Sixth DimensionLive』が群を抜いて出来がよかった。カッコよくて爽快。ドライヴのBGMにしたら最高だと思う。

 この手のバンドにありがちな、「音楽通にだけわかってもらえればいいんだ」的な小難しさが皆無。そこがよい。超絶技巧でありながらポップでメロディアスで、聴いていて元気になる。昔、渡辺香津美のポップな名盤『トチカ』を初めて聴いたときと同種の感動を味わった。

■「You Tube」で観られるDIMENSIONのライヴからセレクト。中山康樹風に言うと「くーっ! たまらん」な3曲。 
「Beat♯5」
「Se.Le.Ne」
「Break Out」
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南條範夫『駿河城御前試合』

駿河城御前試合 (徳間文庫)駿河城御前試合 (徳間文庫)
(2005/10)
南條 範夫

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 南條範夫著『駿河城御前試合』(徳間文庫)読了。

 山口貴由のマンガ『シグルイ』があまりに面白いので、原作を読んでみた。この人の小説を読むのはこれが初めて。

 狂気にとらわれた駿河大納言徳川忠長によって行なわれた、「駿府御前試合」。それは、江戸の泰平の世にもかかわらず、真剣によって行なわれた凄惨無比の十一番勝負であった(史実じゃないと思うけど)。本作は、その勝負の一つひとつと後日談を描いた、全12話の連作短編である。

 『シグルイ』の原作にあたるのは、そのうちの第1話「無明逆流れ」のみ(ただし、後日談にあたる最終話にも『シグルイ』の主人公が再び登場する)。山口貴由は、わずか30数ページの短編をふくらませて大長編にしてみせたのだ(※)。

※小説をマンガ化・映画化する場合、長編を短くまとめるとハンパなダイジェストになってつまらなくなりがちだが、短編をふくらませると傑作が生まれる確率が高いようだ。

 よって、『シグルイ』の面白さの過半は山口の独創によるのだが、この小説も負けず劣らず面白い。読み始めたらとまらない、上質のエンターテインメントである。

 12編のストーリーとキャラに、それぞれタイプの異なる趣向・アイデアが凝らされているところがよい。各編の主人公のキャラが立ちまくり。

 たとえば、「風車十字打ち」は、駿府城に隠密として送り込まれた2人の忍者が、身分を隠したまま御前試合で戦うという風変わりな「忍者もの」になっている。
 かと思えば、「被虐の受太刀」という一編は、好みの美女や美青年に刀で傷つけられると無上の快感を覚えるドMの剣豪(!)が、想いを寄せる美女に御前試合の場を借りて斬られようとするストーリー。こんなぶっ飛んだ話、よく考えつくものだ。
 
 「平田弘史の劇画みたいな小説だなあ」という感想を抱いたが、実際は順序が逆で、平田のほうが南條から強い影響を受けているのだろう。

 奇想とどぎつい展開で読者をぐいぐい引っぱる強烈な磁力は、山田風太郎と甲乙つけがたい。
 南條範夫ってこんなに面白い小説を書く人だったんだ。ほかの作品も読んでみよう。
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リターン・トゥ・フォーエヴァー『銀河の輝映』


銀河の輝映銀河の輝映
(2011/09/14)
チック・コリア&リターン・トゥ・フォーエヴァー

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 チック・コリア&リターン・トゥ・フォーエヴァーの『銀河の輝映』を聴いた。ロック色を強めた第2期RTFのうち、私が唯一聴き逃していたアルバム。1974年の作品だ。
 
 第2期RTFの最高傑作『浪漫の騎士』の陰に隠れて、目立たない作品である。
 「目立たない」一因として、邦題もよくないと思う(原題は「Where Have I Known You Before」)。このアルバムの前作が『第七銀河の讃歌』(こちらは原題直訳)なのに、似たようなタイトルをつけるセンスが理解できない。まぎらわしいったらない。
 
 だが、期待せずに聴いてみたら、これがすごくよかった。『浪漫の騎士』の奇跡的な完成度には遠く及ばないものの、ごつごつとした粗削りな魅力がある。ポップで軽すぎる『ノー・ミステリー』(このアルバムの次作に当たる)よりも、こちらのほうがずっと良作だと思う。

 一言で言えば、ライナーノーツにもあるように「ヘヴィメタル・ジャズロック」である(「音色がヘヴィメタリックである」ということで、ジャンルとしての「ヘビメタ」からは遠い)。
 ロック的でハードな曲の合間に、ピアノ・ソロによる静謐なインタールード(間奏曲)が挿入される構成。この「静と動」のコントラストが絶妙である。
 ジャズ・ピアニストとしてのチック・コリアの姿は、インタールードの部分に感じられるのみ。CDショップでは当然ジャズのコーナーに置いてあると思うが、むしろロックファンこそが聴くべきアルバム。

 このアルバムからギターが「元祖・超速弾き」アル・ディ・メオラになってるのだが、入ったばかりなので遠慮してか、演奏は(彼にしては)やや控えめ。
 その分、ドラムスのレニー・ホワイトとベースのスタンリー・クラークが叩きまくり、弾きまくりである。重戦車のごときリズム隊の驀進を堪能すべき一枚。 
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オジー・オズボーン『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』ほか

ダイアリー・オブ・ア・マッドマンダイアリー・オブ・ア・マッドマン
(2002/06/19)
オジー・オズボーン

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 もともとヘビメタが好きではないので(ハードロックは好き)、ずっと食わず嫌いしていたオジー・オズボーン。

 だって、オジーといったら、ライヴで生きた鳩の頭を食いちぎったとか、生きたコウモリを食いちぎって救急車で搬送された(コウモリは狂犬病ウイルスのベクター=介在宿主)とか、そういうトンデモ・エピソードばかりが知られている人だし。

 代表作であるこの『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』も、ジャケットとタイトルだけで「うへー」という感じで、「たぶん生涯聴くことはないだろう」と思っていた。

 ところが、ツタヤで借りてきて聴いてみたら、これが意外によかったのだ。とくに、飛行機事故で不慮の死を遂げた悲運の天才ギタリスト、ランディ・ローズのギターが素晴らしい。リッチー・ブラックモア、マイケル・シェンカーと並んで、「HR/HM界3大メロディック・ギタリスト」の一人に数えられているそうだが、たしかに、ハードでありながらメロディックな速弾きギターは華麗にして美しい。

■参考:ランディ・ローズについて(「ウィキベディア」より抜粋)
 ランディ・ローズ(Randy Rhoads、本名ランドール・ウィリアム・ローズ、男性、1956年12月6日 - 1982年3月19日)は、クワイエット・ライオットやオジー・オズボーンのバンドメンバーとして活躍したロックギタリスト。カリフォルニア州・サンタモニカで生まれた。ワイルドなプレイで後発のギタリストに大きな影響を与えた。しかし、1982年にオジー・オズボーン・バンドの全米ツアー中に遊覧飛行で乗ったセスナ機の墜落事故により短い生涯を25歳で終える。

 ロック・ギターの進化の一端を担った人物とされる。クラシック・ギターの素養を持ち、同世代のイングヴェイ・マルムスティーンより早くクラシック的な雰囲気を曲中に組み込んだ。ただし、イングヴェイのギターがあくまでリード・ヴァイオリン的であるのに対し、ランディのそれは必要に応じてヴァイオリンにもチェロにもなりうるもので、バンドの一員としてのポジションを重視しているとも言える。同時期の改革者としてエディ・ヴァン・ヘイレンが挙げられるが、アメリカ的な明るさを前面に出したエディのプレイに対して、ヨーロッパ的な湿っぽさを残したギターでクワイエット・ライオット時代はともかくオジー・オズボーン・バンドに最高のマッチングを見せた。



 おまけに、曲が粒揃い。ランディ・ローズが参加したもう一枚のアルバム『ブリザード・オブ・オズ』も聴いたが、こちらもよかった(私は『ダイアリー・オブ・ア・マッドマン』のほうが好きだけど)。

 それにしても、この2枚のアルバムのジャケットデザインはしみじみひどい。
 悪魔がどうした黒魔術がこうしたというのはヘビメタの様式美の一部だからまあよいとしても、おどろおどろしいというよりも「プッ!」と吹き出しそうなデザインなのだ(CD屋でじっくり見られたし)。
 こんなひどいジャケの中に、これほどダイナミックで美しいハードロックが収められていようとは……。

  「ジャケ買い」(=中身を知らぬままジャケットに惹かれて買う)があるなら「ジャケ買わず」もあるわけで、 私はこの2枚に関しては「ジャケ買わず」で損をしていた。
 食わず嫌いはよくないし、人を見た目で判断するのもよくない……と、久々に思い知らされたのであった。
 
ブリザード・オブ・オズ~血塗られた英雄伝説ブリザード・オブ・オズ~血塗られた英雄伝説
(2002/06/19)
オジー・オズボーン

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アーチー・ブラウン『ゴルバチョフ・ファクター』

ゴルバチョフファクターゴルバチョフファクター
(2008/03/25)
アーチー・ブラウン

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 アーチー・ブラウン著『ゴルバチョフ・ファクター』(藤原書店/7140円)読了。

 英国におけるロシア研究の重鎮(オックスフォード大学名誉教授)が、“ゴルバチョフが現代史に果たした役割”を明確に位置づけた大作である。原著刊行(1996年)以来の10余年で名著としての評価が定まったもので、満を持して邦訳が登場した。

 700ページを超える弁当箱のような分厚さで、近寄りがたい雰囲気を漂わせる本だ。しかし、読んでみれば難解なところはまったくなく、一気読みしてしまうほど面白い。
 7000円を超える価格も、内容の濃さを考えればけっして高くはない。ロシアという国について、ゴルバチョフという人物について興味をもつ向きには、たまらなく面白い本だ。

 ソ連の最高指導者として大改革「ペレストロイカ」を推進し、「新思考外交」で冷戦を終結に導いたゴルバチョフの名が、現代史に大書されるべきであることは論を俟たない。
 だが、その功績に対する評価は、じつは研究者によって大きく異なる。たとえば、“ソ連を根本的に改革したのは、むしろエリツィンだ”と主張する者も多いのだ。

 本書はそうした評価の揺れもふまえ、「ゴルバチョフ時代」に起きたソ連と世界の激変に、ゴルバチョフ個人というファクター(要因)がどの程度の重みをもっていたのかを改めて検証したものである。

 著者はゴルバチョフ本人を含む関係者多数に直接話を聞いており、そこから得た事実が本書の基礎となっている。ゆえに、過度の論文臭はなく平明だし、主張がつねに事実に裏付けられていて説得的だ。

 巻末の解説によれば、欧米のロシア研究者は“ゴルバチョフ派”と“エリツィン派”に二分され、著者は前者の旗頭と目されているという。
 とはいえ、著者の検証姿勢は公正で、手放しの礼讃には陥っていない。著者はゴルバチョフがソ連の経済改革と「民族問題」の処理において「重大な過ちを犯した」とし、それぞれの「過ち」について詳論している。そのように批判すべき点は批判したうえで、著者はゴルバチョフの行動を歴史の中に位置づけていく。そして、次のように結論づけるのだ。

 ゴルバチョフは、ロシア史上もっとも偉大な改革者の一人であり、20世紀後半の世界史に最大の影響を与えた人物である。



 本書を通読すれば、大半の読者はそうした評価に首肯するに違いない。抑圧的な体制のなか、抵抗勢力に囲まれつつ、ゴルバチョフが“世界の方向転換”を成し遂げた7年間の闘いのプロセスが、ていねいに跡づけられているからだ。

 本書は、ゴルバチョフ論の決定版であると同時に、ゴルバチョフの優れた評伝でもあり、ブレジネフ以後のソ連の権力闘争を鮮烈に描いた現代ロシア政治史でもある。重層的な価値をもつ、密度の濃い大著だ。
 
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美狂乱『美狂乱』『パララックス』

美狂乱美狂乱
(1998/06/05)
美狂乱

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 ディスクユニオンで買った美狂乱(びきょうらん)のファースト『美狂乱』と、セカンド『パララックス』の感想をメモ。
 
 美狂乱は日本のプログレッシヴ・ロック・バンド。
 ファースト・アルバムは1982年発表で、セカンドは翌83年発表。現在まで断続的に活動をつづけており、2003年にはテレビアニメ版『魁!! クロマティ高校』の音楽も担当した(※)。

※鈴木さえ子や上野洋子(元ザバダック)、ジャン・ジャック・バーネル(ストラングラーズ)などという通な面々に音楽を担当させるなど、日本のテレビアニメ界は音楽的にすこぶる斬新な試みをやっている。

 私は、実際に聴くのは初めて。
 一言で言ってしまえば、「和製キング・クリムゾン」である。それも、『太陽と戦慄』から『レッド』にかけての第3期クリムゾンに瓜二つ。それ以上でもそれ以下でもない。

 日本のロック・ファンは、「○○にそっくり」というバンドに対して評価が辛いところがある。たとえば、「レッド・ツェッペリンにそっくり」であったキングダム・カムのファーストに対しても異様に手厳しかった。
 そうした傾向は、日本の技術力が「猿マネだけはうまい」と欧米から揶揄されつづけた歴史の反動なのかもしれない。

 だが、美狂乱の曲はすべてギター/ヴォーカルの須磨邦雄のオリジナルなのだから、結果的に「クリムゾンそっくり」になっても「猿マネ」呼ばわりは不当だと思う。「クリムゾンそっくり」の音楽を独自に作り上げる作曲能力と演奏力だけでも、十分すごいではないか。

 ファーストとセカンド、どちらもそれぞれよかった。
 全体の完成度ではファーストに軍配があがるが、セカンドの冒頭を飾る「サイレント・ランニング」のカッコよさは圧倒的で、個別の曲のクオリティで評価するならセカンドのほうが上か。

 ただ、美狂乱を聴いた誰もが思うことだろうけど、ギターの須磨によるヴォーカルが弱い。
 グレッグ・レイクやジョン・ウェットンといったロック史上最高レベルのヴォーカルを擁していたクリムゾンと比較するのは酷だが、平均レベルのバンドと比べても弱い。ヘタウマ風の弱々しいヴォーカルのせいで、音にみなぎる緊張感が大幅に減衰してしまっている。

 もしもこのバンドにアニー・ハズラムばりの美声女性ヴォーカルがいたら、あるいはジョン・ウェットンばりの精悍な男性ヴォーカルがいたら、この2枚は世界レベルの傑作になったことだろう。

 それにしても、狐の面にスポットライトを当てたファーストアルバムのジャケットデザインは、まことに素晴らしい。シンプルな美しさの中にまがまがしい緊張感を孕み、美狂乱の音楽性を的確に表現している。

 
パララックスパララックス
(2001/03/07)
美狂乱

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宋文洲『宋文洲の単刀直入』『宋文洲の傍目八目』

宋文洲の単刀直入―平成日本を斬る! (日経ビジネス人文庫 ブルー そ 1-1)宋文洲の単刀直入―平成日本を斬る! (日経ビジネス人文庫 ブルー そ 1-1)
(2007/08)
宋 文洲

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 宋文洲著『宋文洲の単刀直入』(日経ビジネス人文庫)『宋文洲の傍目八目』(日経BP)読了。

 ソフトブレーン創業者である著者は、最近私が注目している論客だ。
 この2冊はいずれも、「日経ビジネスオンライン」に連載されたコラムをまとめたもの。『傍目八目』のほうはウェブですでに一度読んでいるのだが、本で読むとまた印象がちがう。

 宋文洲は、日本に留学中に天安門事件が起きたことから帰国を断念し、そのまま日本に残った中国人である。
 ゆえに、そのオピニオンの魅力は、著者自身もいうとおり「傍目八目」(第三者のほうが物事を冷静に判断できること)にある。中国人の目から見るからこそ、日本と日本人のよいところ・悪いところや時代の流れもよく見える。それを的確に文章化するところに本領があるのだ。

 とはいえ、ウォルフレンなどの「日本通の欧州人」にありがちな「上から目線」は、宋文洲にはない。もっとあったかいタッチのコラムなのだ。
 それに、彼のコラムは暴論でも極論でもなく、あくまで正論だ。正論ではあるけれど、傍目八目ゆえに日本人にはもちにくい視点があって、ハッとするのである。

 
宋文洲の傍目八目 (NB Online book)宋文洲の傍目八目 (NB Online book)
(2007/04/12)
宋 文洲

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フォーカス『ライヴ・アット・ザ・レインボー』

ライヴ・アット・ザ・レインボーライヴ・アット・ザ・レインボー
(2002/11/21)
フォーカス

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 所用で中野に行ったところ、「ディスクユニオン」(CDショップ)の中野店がオープンしていた。
 ちょっとのぞいてみたらプログレ中古CDのコーナーにフォーカスの『ライヴ・アット・ザ・レインボー』と美狂乱のファースト、セカンドがあったので、思わず購入。

 ううむ、最近「プログレの沼」にハマりつつあるなあ。マニアックに聴き始めるときりがないジャンルなので、あまり深入りしたくはないのだが。

 フォーカスの『ライヴ・アット・ザ・レインボー』は、昔LPで聴きまくっていたアルバム。20年ぶりくらいの再聴である。
 フォーカスはオランダのプログレ・バンドで、ギターのヤン・アッカーマンとオルガン/フルート/ヴォーカルのタイス・ヴァン・リアーが二枚看板だった。インスト中心のクラシカルなプログレなのだが、いま改めて聴いてみるとジャズ・ロック的な色合いも濃い。

 これは、ライヴ・アルバム屈指の名盤だと思う。私はこのアルバムで初めてフォーカスを聴いたのだが、そのあとでオリジナルのスタジオ録音盤を聴いてガッカリした覚えがある。このライヴでの演奏のほうがはるかにいきいきとしていたからだ。

 流麗を極めたヤン・アッカーマンのギターは、いま聴いてもやはり素晴らしい。全編、ギターを己が声のごとく緩急自在に操り、「歌っている」かのような演奏。

 変なことを思い出した。私は少年時代、このアルバムを聴きながら五島勉の『ノストラダムスの大予言』シリーズを読むのが好きだったのだ(笑)。
 とくにアルバム前半の、「破滅の美」ともいうべき、悲しさと甘美に満ちた流れ。それに身をまかせつつ「ああ、あと少しで人類は滅ぶのだなあ」などと思うとゾクゾクしたものだ(笑)。
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野村進『調べる技術・書く技術』

調べる技術・書く技術  (講談社現代新書 1940) (講談社現代新書 1940)調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940) (講談社現代新書 1940)
(2008/04/18)
野村 進

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 野村進著『調べる技術・書く技術』(講談社現代新書/780円)読了。

 手練れのノンフィクション・ライターが、四半世紀を超える文筆生活で培ってきた取材・執筆作法を開陳したもの。
 私は仕事柄、この手の本はかなりの数を読んでいるが、本書はこれまで読んだ類書のベスト5には入る好著であった。立花隆の名著『「知」のソフトウェア』と並んで、「ノンフィクション作家の知的生産術」のスタンダードになり得る一冊。
 取材・執筆の基本が微に入り細を穿って説かれた入門書だが、それでいて、プロのライターをも唸らせる深みがある。

 後半の6~8章は、著者自身のノンフィクション作品を3本(人物もの・事件もの・体験エッセイから一本ずつ選ばれている)全文掲載したうえで、その舞台裏を明かす形でノンフィクション執筆の要諦が説かれていく。
 「過去の自作を全文掲載するのはページ数稼ぎではないか」と思う向きもあろうが、3本がそれぞれ読みごたえのある作品なので、気にならない。

 圧巻は、女子中学生が集団自殺をはかった事件の真相に迫った「五人はなぜ飛び降りたか」をテキストにした章だ。警察のような捜査権もなく、新聞記者のようなネットワークももたない一ライターが、いかにして真相に迫っていったかのプロセスが明かされている。

 

 事件取材をしてみるとわかるが、ほとんどの現地は、新聞・雑誌・テレビなどの既存メディアによって多かれ少なかれ荒らされている。ややもすれば手の施しようがない思いにとらわれるのだけれど、どこかに手つかずの“真空地帯”のようなところが必ずあるものだ。そこをいかに素早く、的確に探り当てるか(P221)



 テキストとなった作品自体が、事件ノンフィクションの手本のような出来映え。ラストの一行で鳥肌が立った。『週刊新潮』ならまちがいなく記事タイトルにするだろう衝撃の事実を、あえてさりげなく、音楽でいう「アウトロ(後奏)」に用いた構成がこころにくい。これから読む人は、くれぐれも最後の行を先に見てしまうことなく、鳥肌ものの衝撃を味わってほしい。
 あまりによかったので、この作品が収録された野村の著書『事件記者をやってみた/ニッポンが見えた10の現場』もあわてて注文した。

 ノンフィクション作家志望者のみならず、ライターおよびその卵なら一読の価値あり。
 また、小説の世界でも吉村昭のように綿密な取材を基に作品を書く作家がいるわけだから、小説家の卵にもオススメ。
 
 ■関連エントリ→ 武田徹『調べる、伝える、魅せる!』レビュー
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『rockin’on BEST DISC500 1963-2007』

rockin’on BEST DISC500 1963-2007rockin’on BEST DISC500 1963-2007
(2008/03)


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 『rockin’on BEST DISC500 1963-2007』(ロッキング・オン/1800円)読了。
  タイトルのとおり、ロック誌『ロッキング・オン』が、「究極のロック名盤500枚」を選んだ洋楽ディスク・ガイドである。といっても、『ロッキング・オン』に載ったディスクレビューを流用したものではなく、いまの時点から再評価した書き下ろしレビューが細かい活字でぎっしり詰まっている。

 「満を持して、究極の一冊をここにお届けすることができました」という、自信に満ちた「はじめに」の言葉に納得。この手の「ロック名盤ガイド」は山ほどあれど、日本語で刊行されたものの中では間違いなくこれがベストである。

 オールカラーなのでジャケット・アートを観る楽しさもあるし、29人の執筆陣が各自の得意分野を担当したレビューの質も高い。

 紹介するアルバムのセレクトにも偏りがない。たとえば、『ロッキング・オン』は一貫してヘビメタを軽視してきた雑誌だが、この本ではヘビメタの名盤も(外部の伊藤政則らに担当させて)きちんと紹介されている。また、『ロッキング・オン』に批評が載ることはまずないであろうアバやジャネット・ジャクソンらのアルバムまで登場する。
 詳細な年表も各章に挿入されているため、「名盤でたどるロック・ヒストリー」としても読むことができる。

 情報量といい、質の高さといい、バランスのとれた内容といい、文句のつけようがない。これで2000円を切る価格は絶対安い。洋楽ロック・ファン必携の一冊。

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 なお、私自身は『ロッキング・オン』と渋谷陽一(言わずと知れたロッキング・オンの社主。本書でも一部のレビューを執筆している)のラジオ番組によってロックの聴き方を決定づけられた一人である。
 渋谷がDJをつとめる番組は『ヤングジョッキー』(若い人は知らんだろう。『サウンド・ストリート』の前にやっていたNHKのロック番組)から聴いていたし、『ロッキング・オン』は1979年から購読していた。

 そんな私も、いまではロックの最新流行などどうでもよくなり、『ロッキング・オン』ももう買っていないし、渋谷の番組も聴いていない。

 音楽雑誌はどこも苦しい時代だと思うが(だって、ディスク・レビューにせよコンサート・レビューにせよ、広告がらみのヨイショ記事より、ネットにあふれる身銭を切ったファンのレビューのほうが信用できるわけだし)、本書を読んで、「『ロッキング・オン』は生き残っていけるだろう」と感じた。かつての『ロッキング・オン』にあった過剰な文学性や偏りが削ぎ落とされ、「商品として質の高いものを提供していこう」とする意志が感じ取れたからである。
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『丘を越えて』

 
こころの王国―菊池寛と文藝春秋の誕生 (文春文庫 い 17-15)こころの王国―菊池寛と文藝春秋の誕生 (文春文庫 い 17-15)
(2008/01/10)
猪瀬 直樹

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 有楽町の東映試写室で『丘を越えて』の試写を観た。猪瀬直樹の『こころの王国』の映画化。作家にして文藝春秋創業者である菊池寛の人間像を、架空の社長秘書の視点から描いたものである。監督は高橋伴明。5月17日公開。

 公式サイト→ http://www.okaokoete.com/

 試写を観るのを楽しみにしていた映画。『ジョゼと虎と魚たち』で素晴らしい演技を見せた池脇千鶴がヒロインだし、菊池寛を描いた映画という点でも大いに期待していた。

 芥川、三島、漱石、太宰などという人たちがいかにも映画や小説になりそうであるのに対し、菊池寛という人はどちらかといえば映画化に不向きだ(ありていに言って醜男だし)。
 しかし、菊池の多面的で複雑な人間像はすこぶる興味深く、いまあえて彼の映画を作るセンスはなかなかのものだと思う。

 で、実際に観てみた感想としては……。
 まず、「女優・池脇千鶴の魅力を堪能するための映画」として観た場合、100点満点で80点くらいはつけられる。『ジョゼと虎と魚たち』には及ばないが、昭和初期の「モダンガール」をじつにチャーミングに演じている。池脇ファンは必見である。

 だが、「菊池寛を描いた映画」として観た場合、かなり物足りない。
 菊池の多面的な人間像のうち、一面しか描かれていない印象を受けた。この映画の中の菊池寛は、「涙もろく、間の抜けたところのある気のいいおじさん」でしかない。人間像が単純化されすぎているのだ。実際の菊池寛は、よい意味でも悪い意味でも、もっといろんな顔をもっていたはずだ。

 たとえば、菊池は事業家/編集者として卓抜なセンスの持ち主であったが、その面があまり描けていないと思う。
 菊池のセンスと先見の明を雄弁に物語るのは芥川賞・直木賞を創設してイベントとして成功させたことなので、その舞台裏も描いてほしかった(本作の時代背景は昭和5~6年なので、両賞創設の前で終わってしまう)。

 それに、せっかく菊池寛が主人公なのだから、彼の周囲にいた綺羅星のごとき作家たちもバンバン登場させてほしかった。
 この映画に出てくるほかの作家は、わずかに直木三十五のみ。しかもワンシーンだけで、演ずるのは原作者の猪瀬直樹だというありさま。この点にもガッカリ(伝説の文壇バー「ルパン」で酒を飲むシーンは出てくるのだが)

 てゆーか、本作の主人公は菊池寛ではなく、彼の秘書・細川葉子なのだな。
 猪瀬の一連のシリーズの映画化としては、太宰治を描いた『ピカレスク/人間失格』のほうがよかった。

 ……と、ケチをつけてしまったが、全体に悪くない映画だ。菊池寛役の西田敏行は熱演しているし、昭和初期の風俗をていねいに再現したディテールが愉しい。
 なにより、池脇千鶴がカワイイから多少の瑕疵は許す!
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『サマリア』

サマリアサマリア
(2005/09/23)
クァク・チミン; ハン・ヨルム; イ・オル

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 『サマリア』をDVDで観た。
 「三大国際映画祭制覇に最も近い男」と呼ばれる韓国のキム・ギドクが、2004年に撮った作品。ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)受賞作。

 日本の援助交際のニュースにインスパイアされた物語だと聞いていたので、もっと下世話な映画だと思っていた。いい意味で予想を裏切られた。

 2人で援交をくり返す女子高生の親友同士とか、娘の援交を知って苦悩する父親とか、基本設定だけ取り出してみると陳腐なのだが、その展開のさせ方がすごい。少しも紋切り型に陥っていない。

 1970年代のATG映画みたいな暗い情念の迸りがあるのだが、それでいてジメジメしていない。全編に硬質な透明感があふれているのだ。
 インセストの匂いも漂う父と娘の関係など、一歩間違えば俗な事件読み物みたいな映画になりかねない題材。にもかかわらず、三面記事的な俗っぽさは皆無。むしろ神話的な深みを感じさせる。
 くり返し登場する水のイメージなど、映像の詩的な美しさはタルコフスキーを彷彿とさせる。

 つまり、「ATG映画meetsタルコフスキー」みたいな作品。キム・ギドクは「映画作家」と呼ぶにふさわしい。
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小玉ユキ『マンゴーの涙』

小玉ユキ短編集 1 (1) (フラワーコミックス)小玉ユキ短編集 1 (1) (フラワーコミックス)
(2008/01/25)
小玉 ユキ

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 小玉ユキの『マンゴーの涙』(小学館フラワーコミックス)を読む。

 小玉ユキのマンガ家デビューは2000年だが、昨年刊行された『光の海』が初のコミックスである。これは、その間の数年間に描きためられた未単行本化の作品を集めた初期短編集の第1弾。

 「習作」としか言いようのない作品がほとんどだが、それでも「原石の輝き」は十分感じられる。

 たとえば、2002年発表の「ROVER」は、「奔放な同級生に憧れる真面目な女の子」というありがちな「女の友情」ものだが、展開のさせ方が非凡だ。主人公が憧れていた同級生は、数年後、街をさまようヤング・ホームレスになっていた(!)というところから物語が始まるのである。

 表題作の「マンゴーの涙」は、ベトナムの少女を主人公にした淡い恋物語。2005年発表だから、『光の海』所収の「人魚シリーズ」の前年に描かれたものということになる。

 このころになるとすでに絵柄は完成されているが、ストーリーは「人魚シリーズ」に比べると格段に拙い。かりにこの作品が最初のコミックスになっていたとしたら、小玉ユキというマンガ家の印象はもっともっと薄かったに違いない。

 逆にいえば、小玉ユキは「人魚シリーズ」5編を描く過程で急激に成長したのだろう。あたかも、彼女の中で何かが覚醒するように。
 あらゆる分野の表現者には、一生に一度だけそういう時期が訪れるのだと思う。樋口一葉が後世に残る名作群を一気に書き上げた「奇跡の14ヶ月」のように、“さなぎが蝶に孵る”時期が……。
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中村光『聖☆おにいさん』

聖☆おにいさん 1 (1) (モーニングKC)聖☆おにいさん 1 (1) (モーニングKC)
(2008/01/23)
中村 光

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 吉祥寺拓也さんのオススメを受けて、中村光の『聖(セイント)☆おにいさん』の1巻を買ってきた。
 ウィキペディアを見たらこの作品の項目がすでに立てられており(→こちら)、その説明文を読んだだけで「これは絶対面白いに違いない!」とあわてて書店に向かったのである。

 なにしろ、「ブッダとイエスが、下界のバカンスを満喫しようと、東京都立川のアパートの一室で暮らす、という設定で描かれる日常コメディ」(ウィキペディア)である。このぶっ飛んだ設定だけで、すでに面白さは約束されたようなものだ。で、読んでみたら期待に違わぬ面白さであった。

 この作品でブッダ(釈尊)とイエスがどのように描かれるかというと、たとえば――。
 マンガ喫茶で手塚治虫の『ブッダ』を読んで感涙するブッダ、女子高生に「超ジョニー・デップに似てる」と言われてうれしがるイエス、「なんで芸術家の皆さんってたいてい、私の一番太ってた状態を選ぶのかなあ!」と仏像に不満をもらすブッダ、ひそかにミクシィでブログを開いているイエス(マイミクにユダがいる)……。うーむ、シュールでしみじみおかしい。

 隅々まで細かいくすぐりが仕掛けられており、ブッダとイエスの生涯についてひととおりの知識がないと意味がわからないギャグが、全体の3分の1くらいある。
 とはいえ、コメディだから、さほど高度な素養が必要なわけではない。それこそ手塚の『ブッダ』とか、キリストの生涯を描いた映画の1本でもあらかじめ予習しておけば、十分楽しめる。

 ただ、立川市民の一人として言わせてもらえば、立川カラーがほとんど活かされていないのはちょっと残念。単行本カバーに明記されていなければ、誰も立川が舞台だとは気づかないと思う(てゆーか、じつはこの作者は立川のことをよく知らないのではないか? そんな印象を受けた。ま、どーでもいいことだけど)。

 P.S. 
 作者の中村光が別のマンガ誌に連載中の『荒川アンダー ザ ブリッジ』のコミックスも立ち読みしてみた。こちらもなかなか面白い。
 『荒川アンダー ザ ブリッジ』1巻のカバーに作者近影が載っていたのだが、わりと美人。「うーむ、美人のくせにこんなマンガを描いておるのか」と思うと、なおさら面白い。
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小玉ユキ『坂道のアポロン』

坂道のアポロン 1 (1) (フラワーコミックス)坂道のアポロン 1 (1) (フラワーコミックス)
(2008/04/25)
小玉 ユキ

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 コミックスをあれこれ買ってくる。『カラスヤサトシ』の3巻とか『ディアスポリス』(どんどんつまらなくなってきたが、惰性で読みつづけている)の9巻とか。
 
 いまいちばん気に入っているマンガ家・小玉ユキの初長編『坂道のアポロン』(『月刊フラワーズ』連載中)の1巻が出ていたので、購入。
 前作『羽衣ミシン』の帯には吉田秋生が推薦の辞を寄せていたが、この1巻の帯には直木賞作家・三浦しをんの推薦の辞が……。

 小玉ユキは吉田秋生の後を継ぐ才能だと私は思うのだが、本作には吉田からの影響がこれまでで最もストレートにあらわれている。吉田の『河よりも長くゆるやかに』や『ラヴァーズ・キス』が好きな人なら、絶対にハマる作品。

 1960年代中盤の長崎(=小玉の出身地)を舞台に、横須賀から転校してきた高1の「メガネ男子」を主人公にした、直球ど真ん中の青春マンガである。
 音楽が重要な役割を果たす物語なのだが、その音楽がビートルズとかではなくジャズであるあたり、いかにも小玉ユキらしいセンス(ただし、主人公のクラスメートがビートルズの『HELP』のLPを持っている場面が、さりげなく挿入されている)。

 いやー、じつによい。小玉ユキは、1980年代少女マンガの最良の部分を受け継いでいると思う。
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戸梶圭太『未確認家族』

未確認家族 (新潮文庫)未確認家族 (新潮文庫)
(2004/12)
戸梶 圭太

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 戸梶圭太著『未確認家族』(新潮文庫)読了。
 「トカジ本」を読むのもこれで4冊目だ。本作はトカジ流「家族小説」である。

 主人公たちの冷え切った夫婦仲、一人息子の不登校、妻が通うスポーツクラブの若いインストラクターが妻に寄せる思慕……などという基本設定は、夜10時台にやるテレビドラマのようにありふれている。

 だが、そこは戸梶のこと、ふつうの家族小説になどするわけがない。テレビにあふれる微温的ホームドラマの世界を、「悪意の毒」で黒く塗りつぶしたような作品になっている。
 妻は元ヤンキー、夫はひそかに通勤電車の中で痴漢をくり返している。夫婦それぞれの「過去」が、ある日この家族に牙をむく……そんな、破格の「犯罪ホームドラマ」なのだ。

 現代日本の家族の淀みを濃縮したような物語だが、とはいえ、社会派な味わいなど微塵もない。むしろ、昔の筒井康隆をもっとチープにしたような、スラップスティックな展開と黒い笑いに満ちた小説なのである。

 文庫本の帯につけられた惹句が秀逸だ。いわく――。

 

 こいつらに“心の闇”などない。ただ、馬鹿なだけだ。


 
 「安っぽいなあ」「クダラナイなあ」と半ば呆れつつ、読み始めたら止まらない。そして、いつもどおりあっという間に読み終わる。「読むジャンクフード」トカジの面目躍如たる作品。

 なお、文庫の解説を中江有里が書いているのだが、これがなかなか面白い(いろんな意味で)。
 新聞書評も書く小泉今日子など、文筆の仕事もする女性タレントが何人かいるが、中江有里はその中ではけっこういいと思う。
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Profile 

前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

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