プリズム『What You See』 ――デビュー40周年記念アルバム。不動の名ギタリスト・和田アキラを中心に、世界水準のハイパー・テクニカル・フュージョンが展開されている。 アルバムの惹句に「よりソフトによりハードに」とあるが、ソフトな曲とハードな曲が別々にあるというより、渾然一体となっている印象。美メロのスロー~ミディアム・チューンやポップなヴォーカル曲の中にも、ハードなギターや重厚なリズム・セクションが自然な形で組み込まれている。
■次点 TWEEDEES『The Second Time Around』 ――元「Cymbals」の沖井礼二と、シンガー/女優の清浦夏実が組んだ、「2010年代の渋谷系」ともいうべきバンドのセカンド。 清浦は6年前のソロアルバム『十九色』もよかったが、TWEEDEESでも最高にキュートなヴォーカルを聴かせる。 ……選んでみて気がついたが、洋楽はボウイの1枚だけ。してみると、今年の日本の音楽シーンはけっこう豊作だったのだな。 CDがまるで売れない不遇な時代ではあっても、アーティストたちは素晴らしい仕事をしているのだ。
「私は風」(カルメン・マキ&OZ→中森明菜) 「アイ・ショット・ザ・シェリフ」(ボブ・マーリー→エリック・クラプトン) 「ダーティー・ディーズ」(AC/DC→ジョーン・ジェット) 「ロッタ・ラブ(溢れる愛)」(ニール・ヤング→ニコレッタ・ラーソン) 「イッツ・ソー・イージー」(バディ・ホリー→リンダ・ロンシュタット) 「星空に愛を(コーリング・オキュパンツ)」(クラトゥ→カーペンターズ) 「ブルドッグ」(フォーリーブス→近田春夫&ハルヲフォン) 「ファンキー・モンキー・ベイビー」(キャロル→AKIKO) 「ラブ・ミー・テンダー」(エルヴィス・プレスリー→RCサクセション) 「傷だらけの心/Shouldn't have to be like that」(フラ・リッポ・リッピ→ザバダック「水のソルティレージュ」)